「エルサレムは首都」宣言、パレスチナなど激しく反発

JNN/TBS

12月7日(木)18時51分

 アメリカのトランプ大統領は、中東のエルサレムを「イスラエルの首都」と認定し、テルアビブにある大使館を移転することを正式に発表しました。中東諸国だけでなく、ヨーロッパからも非難の声が一斉に上がっています。

 「エルサレムをイスラエルの首都と正式に認定する時がきたと決断した」(アメリカ トランプ大統領)

 トランプ大統領は6日、こう宣言したうえで、テルアビブにある大使館をエルサレムに移転する計画を国務省に指示したと正式に発表しました。トランプ氏は、「イスラエルとパレスチナ双方が受け入れ可能な和平合意の促進に引き続き取り組む」としましたが、アメリカがこれまで担ってきた中東和平の仲介役を務めるのはもはや困難となる決断です。

 「過去の大統領たちがこれを選挙戦の大きな約束にしたが果たせなかった。きょう、私は実行している」(アメリカ トランプ大統領)

 このトランプ氏の発表は現地でも生中継されていました。

 「今まさにトランプ大統領の演説が行われているところですけれども、みなさん熱心に演説に聞き入っています」(記者)

 水たばこが煙る東エルサレムのパレスチナ系住民が集うカフェ。発表を聞いた人々は怒りをあらわにしました。

 「私はとても怒っています。トランプ氏があんなことを言うなんて」(エルサレムのパレスチナ系住民)
 「トランプはパレスチナの敵だ。ここは我々の土地だ」(エルサレムのパレスチナ系住民)

 パレスチナ自治政府のアッバス議長は、「トランプ大統領は中東和平の仲介者としての役割を放棄したに等しい」と強く批判しました。パレスチナ側は6日からの3日間を「怒りの日」とし、各地で抗議活動を始めています。

 その一方で、イスラエルのネタニヤフ首相はトランプ氏に感謝を伝え、こう述べました。

 「きょうは歴史的な日です。エルサレムは3000年もの間、ユダヤ人の首都であり、70年近くイスラエルの首都であったのです」(イスラエル ネタニヤフ首相)

 さらに、「アメリカに続きエルサレムを首都と認定し、大使館を移してほしい」と全ての国に呼びかけたのです。しかし、国際社会からは非難の声が相次ぎました。

 「私はトランプ大統領とこの問題について話すつもりだ」(イギリス メイ首相)

 フランスのマクロン大統領、ドイツのメルケル首相も相次いでトランプ大統領の決定を「支持しない」と発表。

 「隣り合って平和に相互理解のなかで生活するためには、エルサレムはイスラエルとパレスチナどちらの首都でもあるとの考え以外ありえない」(国連 グテーレス事務総長)

 国連の安全保障理事会は日本時間の9日未明に緊急会合の開催を決めました。トランプ氏による中東政策の大転換は、どのような影響を及ぼすのでしょうか?

 「アメリカがこのスタンスをとり続けるかぎり、和平は絶望的」(東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所 黒木英充教授)

 中東和平は遠のき、アメリカへの怒りが中東地域の不安定化を招くと専門家は指摘します。

 「(アメリカへの)怒りの感情が社会の一部の人を刺激し、暴力的状況を引き起こす可能性が高くなっている。間違いなく危険な状況を招いていると思います」(東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所 黒木英充教授)
(07日16:50) JNN/TBS

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