通常国会、改憲論議の進展焦点=発議にハードル、延長も視野

時事通信社

1月12日(金)21時19分

 22日召集の通常国会は憲法改正論議の行方が最大の焦点だ。安倍晋三首相は自民党の改憲案を早期にまとめ、会期中にも国会発議にこぎ着けたい考え。ただ、自民党内の意見集約に加え、公明党や野党と合意を得るのは容易ではない。与党内では、早くても国会発議は秋の臨時国会以降になるとの見方が支配的だ。

 自民党の憲法改正推進本部は昨年12月にまとめた論点整理で、憲法9条について(1)戦力不保持を定めた2項を残し、自衛隊の存在を明記する首相案(2)「国防軍」創設を盛り込んだ2012年の党改憲草案がベースの2項削除案-の両論併記とした。同本部は18年度予算案審議が終了する春ごろまでの取りまとめを目指し、月内に議論を再開する。

 秋の自民党総裁選出馬に意欲を示す石破茂元幹事長が唱える2項削除案は、野党や世論の抵抗が強い。このため、執行部は首相案で党内をまとめる構えだ。改憲に慎重な公明党の協力を得られるかも課題だ。山口那津男代表は7日のNHK番組で「国会の議論が国民の理解を伴うことが重要だ」とけん制した。

 首相が改憲論議の加速を促すのは、来年は重要日程が立て込んでいるためだ。発議から国民投票までは60~180日と定められている。4月30日には天皇陛下が退位し、5月1日に新天皇が即位する。7月には参院選が想定されており、選挙結果次第では改憲勢力が発議に必要な3分の2を割り込みかねない。このため、首相ら執行部は今年6月20日までの通常国会の大幅延長も視野に入れる。国会延長は総裁選出馬を目指す石破氏らの動きを封じる意味合いもある。

 衆参両院の憲法審査会での議論が本格化しても、野党との早期の合意形成は見通せない。野党第1党の立憲民主党は安倍政権での改憲に反対。希望の党は、結党メンバーが改憲派で自民党との議論に応じる方針だが、9条をめぐり足元に異論も抱える。日本維新の会は自民党に協力的だが、教育無償化では隔たりがある。このため、自民党内には「改憲論議は秋の臨時国会以降が本番」(幹部)との見方が広がっている。

 【時事通信社】

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