「官邸枠」疑念晴れず=首相幕引き図る―桜を見る会

時事通信社

12月2日(月)20時41分

参院本会議で社民党の吉田忠智氏(手前)の質問を聞く安倍晋三首相=2日午後、国会内
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参院本会議で社民党の吉田忠智氏(手前)の質問を聞く安倍晋三首相=2日午後、国会内
 2日の参院本会議で主要野党は「桜を見る会」をめぐり、マルチ商法を展開して経営破綻した「ジャパンライフ」元会長が2015年に安倍晋三首相ら「官邸枠」で招待された疑惑を中心に追及を強めた。これに対し、幕引きを図る首相は元会長と個人的に無関係であることを強調。どういう経緯で招待されたのか、肝心な点は明らかにならなかった。

 「高齢者を中心に大勢の被害者が出た企業の宣伝に招待状が使われた」。野党共同会派を代表して登壇した社民党の吉田忠智前党首はこう指摘し、面識の有無などをただした。共産党の田村智子副委員長も「悪徳商法の被害を拡大する役割を果たした責任をどう取るつもりか」と迫った。

 9日の今国会会期末まで1週間。桜を見る会に関し、国会で攻勢をかける機会がほとんどなくなる中、野党側は首相に直結する「ジャパンライフ問題」を追及の柱と位置付けて審議に臨んだ。

 ジャパンライフは消費者庁から再三業務停止命令を受け、その後に事実上倒産。弁護団によると、被害者は7000人、被害総額は1800億円に上るとみられる。

 参院本会議で首相は、元会長招待の経緯については「個人情報」を理由に答弁せず、「個人的な関係は一切なく、妻(昭恵氏)は面識はない」と説明。「既に記録が残っていない」とも述べた。さらに一般論として「桜を見る会が企業や個人の違法、不当な活動に利用されることは決して容認できない」と繰り返した。

 同時に首相は、廃棄された招待者名簿のデータ復元は技術的に「不可能」と明言。1年未満とされる名簿保存期間の見直しに触れ、理解を求めた。

 これに対し、立憲民主党の蓮舫参院幹事長は本会議後、記者団に「誠実に答えようという姿勢はみじんも感じられなかった」と批判。2日に開かれた参院予算委員会の理事懇談会で、首相出席の集中審議に応じるよう改めて求めた。

 ただ、政府・与党は今国会を延長しない方針。自民党幹部は「『桜』はもう終わりだ。今は税と予算の季節だ」と語っており、野党側には手詰まり感も広がってきた。

 【時事通信社】

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