【現場から、新型コロナ危機】イスラエル 感染者の半数は「超正統派」ユダヤ教徒

JNN/TBS
2020年5月22日 (金) 13:50

新型コロナウイルスの感染は中東の国々でも拡大していますが、イスラエルでは感染者の半数を「超正統派」といわれるユダヤ教徒が占めています。その理由を探りました。

新型コロナウイルスの感染は中東の国々でも拡大していますが、イスラエルでは感染者の半数を「超正統派」といわれるユダヤ教徒が占めています。その理由を探りました。「ロンドンにある最大級のシナゴーグ、ユダヤ教徒の礼拝所です。ご覧のように扉は閉ざされ、閉鎖されているのが分かります。一方、イスラエルでは1万6000人以上いる感染者のうち半数近くが超正統派のユダヤ教徒であるにもかかわらず、宗教施設が再開しました」(記者)「コロナ・ホロコースト」。感染爆発が懸念されているのが「超正統派」の人々です。去年9月に訪れた超正統派ユダヤ教徒の町。厳しい戒律のため、避妊が認められません。取材を受けてくれたヨエリッシュさんには、18人の子どもがいました。近所の子どもたちが集まると、家の中はまるで託児所。コミュニティ全体が、“3密”状態を避けられないのです。教義に反するとして、彼らはスマホやテレビといった電子機器を持たないため、政府の感染防止の呼びかけも迅速に届きません。「(インターネットもない、テレビもない、DVDもない)私たちの生活、映画の中の世界みたいでしょう?」(ヨエリッシュ・グロスさん)感染拡大後、ヨエリッシュさんに再び電話で話を聞くと・・・「家族全員に新型コロナの症状が出た。熱が出て全員味覚が無くなったんだ。症状は軽かったけどね。でも熱いお茶を飲んでいたら治ったよ。それだけさ」(ヨエリッシュ・グロスさん)超正統派のコミュニティでの感染拡大は、防ぐことが難しいのです。「宗教指導者の言葉は非常に重い。超正統派ユダヤ教徒がお守りをもらえば、どんなことからも守ってくれる力があると信じてしまう」(イスラエルの歴史専門家 キミー・カプラン教授)実際、指導者には従っても政府のルールには従わない超正統派ユダヤ教徒の摘発が相次いでいます。信仰に基づく習慣が感染リスクを高めるケースは他の国でも。アメリカでは先月、宗教指導者の葬儀に数千人のユダヤ教徒が集まり、警察が出動する事態に。イランでは、神を信じればコロナを撃退できると発言しながら、モスクの壁にキスする男性の映像が拡散しました。「イスラム教やキリスト教福音派の指導者、皆それぞれの戦い方をしている。福音派の中には、今はまさに救世主が訪れるタイミングだと話す人もいる。こうした極端な考えはユダヤ教に限らない。どんな宗教にも共通している」(イスラエルの歴史専門家 キミー・カプラン教授)1年を通して世界では多くの宗教行事があり、感染拡大への警戒が必要です。(22日10:33)