中国・全人代常務委員会、香港の「国家安全法」を可決

JNN/TBS
2020年6月30日 (火) 12:46

中国の国会にあたる全人代の常務委員会で香港国家安全維持法案が可決された、と複数の香港メディアが報じました。香港や国際社会の反発はさらに激しくなりそうです。北京から報告です。

異例のスピードでの可決には例年大規模なデモが行われる7月1日の香港返還記念日や9月の立法会選挙を前に、1年以上続く抗議活動を食い止めたいという中国政府の強い危機感があります。

複数の香港メディアによりますと、全人代の常務委員会で30日、香港国家安全維持法案が可決され、7月1日に施行される見通しだということです。法案には香港に治安維持のための中国政府の出先機関を設置する、などと記されていて、香港の治安維持に関して中国政府の権限がより強まる内容となっています。通常、全人代の常務委員会は2か月に1回開催されるもので、10日あまりの短期間で2回審議が行われ、可決されるのは異例のことです。

香港の民主派の間ではいつまでさかのぼって適用されるのか、自分が逮捕されるのではないか、といった不安が広がり始めています。

このように民主派の動きをけん制することこそが中国政府の狙いのようにも見えますが、高度な自治を保障する「一国二制度」が形骸化しかねない今回の決定に、香港や国際社会の反発は必至です。

「仮に報じられているとおり、国家安全法が可決をされたのであれば、我が国としては、国際社会や香港市民の強い懸念にもかかわらず、同法が制定されたことは遺憾であります」(菅義偉官房長官)

一方、菅官房長官はこのように述べた上で、「香港が一国二制度のもとで、自由で開かれた体制を維持し、民主的、安定的に発展していくことを重視する我が国の立場は変わらない」と改めて強調しました。(30日11:24)