あおり運転を厳罰化、法改正きっかけの事故遺族は

JNN/TBS
2020年6月30日 (火) 20:01

「あおり運転」の厳罰化を盛り込んだ改正道路交通法が、30日、施行されました。全国の警察が取り締まりを強化しています。

上空からヘリコプターが警戒し、空からの情報をもとに地上のパトカーが「あおり運転」取り締まりのため出動。

「悪質危険な運転を抑止していく」(神奈川県警高速道路交通警察隊 高尾雄一郎警部)

30日、神奈川県警が重点的に警戒を行った現場。それは3年前に“あおり運転”厳罰化のきっかけとなった東名夫婦死亡事故の現場周辺でした。

「的確な取り締まりを行い、妨害運転のない、安全な道路交通の実現を目指してまいりたい」(武田良太国家公安委員長)

30日に施行された改正道交法では、いわゆる「あおり運転」は「通行を妨害する目的で行う一定の違反行為」と定義され、「妨害運転罪」が適用されます。具体的に「妨害運転」にあたるのは、「車間距離を保たない」「急な割り込み」「不要な急ブレーキ」「不要なクラクションの繰り返し」など10の行為。違反者は事故を起こしていなくても、最大10年の運転免許の取り消し処分と、最高で5年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されることになります。

「やっとって感じだね」(萩山文子さん)

萩山文子さん(80)は、法改正のきっかけとなった東名夫婦死亡事故で息子の嘉久さん夫婦を亡くし、あおり運転の厳罰化を訴えてきました。
「法律を変えるということはすごいこと。この子たちも亡くならなければ、こんな私も悲しい思いをしなかった。もう二度とあおり運転にしろ、なににしろ、人の迷惑するような運転だけはしてほしくない」(萩山嘉久さんの母 萩山文子さん)

また、事故当時、嘉久さん夫婦とともに車に乗っていてけがをした長女(18)も、こうコメントしました。
「一言に『あおり運転』と言っても様々な状況があるので、視野の広い見方でより厳しくなったことは、いいことだと思いました。時代や現状に合わせて、少しずつ法律が変わっていくことは必要なことで、私も免許を取ったので、法律の改正が実現したことに安心しました」(長女)

2日には、妨害目的の「運転」で死傷事故を起こした場合に最高で20年以下の懲役が科されることになる「改正自動車運転処罰法」も施行される予定です。

相次ぐ「あおり運転」による事故やトラブルに、歯止めがかかることが期待されます。(30日16:00)