中国のアニメ産業 急成長、市場規模“3兆円超”

JNN/TBS
2021年5月4日 (火) 19:22

市場規模3兆円を超え、拡大を続ける中国のアニメ産業。急成長を支えるのは、コアなファンばかりだけではなさそうです。背景を取材しました。

「北京の遊園地には、多くのアニメファンが集まっています。皆さん思い思いの格好で、イベントに参加しています」(記者)

思い思いのキャラクターに扮した“コスプレーヤー”。アニメソングに合わせて踊るのは、中国のオタクたちです。こちら、この5連休に合わせて北京で開かれているアニメのイベント。キャラクターの装飾を施した、いわゆる“痛車(いたしゃ)”まで登場し、日本のアニメはここでも大人気ですが、実は今、中国で「国産」アニメが存在感を増しています。

「楽しいです。最近の国産アニメは、どんどんクオリティーが上がってる」(女性)
「(国産アニメは) 何年か前よりはとてもとても発展した」(男性)

「文化強国」として国産アニメ産業を成長させたい中国政府。制作会社を税制面で優遇するほか、午後5時から9時までは海外アニメの放送を禁止したり、海外アニメがアニメ放送時間全体の3割を上回ってはならないと定めたりするなど、国を挙げて後押ししているのです。

こうしたなか、中国アニメの勢いを象徴する新たな動きが。

「緑の多い山あいの街に突如できあがったのは、中国アニメ初のテーマパークです」(記者)

浙江省杭州市の中心部から車でおよそ2時間半の場所に、1日、オープンした中国アニメ初のテーマパーク。建築費は日本円で11億円、最終的にはさらに40億円になる見込みで、45平方キロ、東京ドーム960個分の巨大施設になります。

仕掛け人は、中国IT大手の「テンセント」。日本にも輸入された中国アニメ「縁結びの妖狐ちゃん」は、テンセントが運営する動画配信サイトで人気が出ました。

テーマパークは、その世界を再現し、観客もアニメキャラになったような一体感を味わうことのできるステージが目玉だといいます。

「今の若者が好きなアニメ・コンテンツを用い、中国の伝統的な観光商品に新たなエネルギーを与えたい」(テンセントアニメ知財責任者 梅雪さん)

テンセントは、人気アニメの著作権を取得。ゲームなどだけでなく、テーマパーク事業でも著作権ビジネスを展開し始めています。

「素敵です。元々このアニメのファンなので、来るかいがあったと思っている」(女性)
「ここに来てアニメの中の場所も見られるし、ほかのファンにも出会えて交流できる」(女性)

収益拡大に向け裾野を広げようと新たな事業に打って出たテンセントのビジネスは、日本でもすでに拡大。これまでに少なくとも6つのアニメ作品を日本企業と共同制作し、アニメ制作会社に出資もしています。

「日本の皆さんにぴったりの優秀作品があれば、今後の日本市場の進出についてもオープンです」(テンセントアニメ知財責任者 梅雪さん)

中国の調査会社によりますと、2019年には市場規模は日本円で3兆円以上となった中国のアニメ市場。アニメの先駆者である日本の市場でも、その戦いは始まっています。(04日17:55)