中村医師の思い継ぐ アフガニスタンで支援を続ける、ペシャワール会のいま【報道特集】

JNN/TBS
2021年9月15日 (水) 16:25
中村医師の思い継ぐ アフガニスタンで支援を続ける、ペシャワール会のいま【報道特集】

アフガニスタンの人は日本をどう思っているのか。

NGO「ペシャワール会」現地代表で医師だった中村哲さん。アフガニスタンの支援に30年以上取り組んできたが、2019年12月、銃撃され命を落とした。
その遺志を継いでいるのが、福岡に本拠地を置くペシャワール会だ。

ペシャワール会 村上優会長
「こういう事態になったとしても続くというのは、(中村さんは)喜んでいると思いますよ」

中村さんの死後も事業を継続。カブールから100キロほど離れたジャララバードの周辺で医療やかんがい、農業支援活動を行ってきた。

タリバンが政権を掌握した際には、一旦活動を休止していたが、すぐに山間部の診療所を再開した。政権掌握直後とは、状況が全く異なるという。

ペシャワール会 藤田千代子理事
「全然違いますね。急ピッチで状況が安定していっているという感じ。コロナのデルタ株。それがまん延しだしてから、呼吸困難があったり同じ症状を持つ人たちがかなり受診してきていたので、心配していたドクターから早く診療を開始したいという申し出があった」

農業事業も一部再開され、9月2日からレモンの収穫が始まっている。中村さんが用水路建設を始めたのは、2000年の大干ばつがきっかけだった。しかし翌年、アメリカ同時多発テロが発生。日本で、自衛隊の海外派遣が議論される中、国会に参考人として呼ばれた中村さんは・・・

中村哲医師(2001年10月13日衆院テロ対策特別委)
「自衛隊派遣が取り沙汰されているようでありますが、当地の事情を考えますと有害無益でございます」

また2014年、安倍内閣で安保法制が議論されていた時期にはこう訴えていた。

中村哲医師(2014年)
「アフガニスタンはいま、戦どころではない状態。戦で物事が解決できないというのを、住民は身に染みて知っているわけ。それよりも怖いのは、彼らが生きていく空間、農民が生活する農地が、年々砂漠化でどんどん失われていっている」

そしてアフガニスタンは今年も、大規模な干ばつに見舞われている。

国連によると、すでに国民の3分の1以上が十分な食事をとれず、5歳以下のこどもの半数以上が極度の栄養失調になっているという。

ペシャワール会は、今後も、自分たちの事業を続けるだけだと話す。

ペシャワール会 藤田千代子理事
「畑が回復して食べられるようになった。そうすると食べられるようになった人たちは傭兵にもならないで畑で働くのに忙しい」

ペシャワール会 村上優会長
「彼(中村哲さん)は命を繋ぐことについて、黙々とあの地で活動していた。それがまだニーズがいっぱいありますから、それをしっかりと引き継いでいく」


(報道特集9月11日放送内容から抜粋・編集)(14日17:41)