「目が見えず予約できない」ワクチン接種 戸惑う障がい者

JNN/TBS
2021年9月15日 (水) 17:48

新型コロナワクチンを接種するのに特に苦労しているのが障がい者です。「目が見えないため予約ができない」。「人が多い接種会場には行けない」。障がい者が抱える接種の課題と支援を取材しました。

埼玉県越谷市にある視覚障がい者を支援するNPO。自治体から送られてきたワクチン接種券を持った人が次々に訪れます。

視覚障がいがある男性
「世間では青い封筒といわれるけど、青い封筒が青いかわからない。手も足もでない」

当初、接種券が入った封筒に点字がありませんでした。接種券に気づかない視覚障がい者が相次いだといいます。

NPO法人ひかりの森 松田和子理事長
「最初はもう大変でした。どうしたらいいだろう。封筒に何らかの目印をいれないとわからないわけ」

NPOで自ら点字シールを作って、市が送付する際につけてもらうことにしました。そのうえで、封筒を持って来てもらい予約のサポートをすることにしたのです。

弱視で小さな文字が見えない澤出芳訓さんはこの日、2回目の予約の支援を受けにきました。

澤出さん
「あーこれ見えないですよ、おれ。私が見えるのは赤い枠ぐらいです。(Q.この下の予約番号とかは?)こまかいのはわからないです」

スタッフが予約情報を書いて渡します。

NPOを利用する視覚障がい者は70人ほど。基礎疾患を持った人が多いといいます。まだ、およそ4割が2回のワクチン接種が完了できていません。

厚生労働省は、障がいのある人の特性をふまえて、適切な配慮をするよう自治体に通知しています。しかし、日本視覚障害者団体連合によりますと、電話での予約を受け付けていない、予約番号がわからないと問い合わせができないなど、障がい者への配慮が足りない自治体が多いといいます。

NPO法人ひかりの森 松田和子理事長
「困り果てて、いまだにその情報がまったくいかずに、もういいんだよって、あきらめた視覚障がいの人は全国にたくさんいらっしゃると思います」

接種に苦労しているのは視覚障がい者だけではありません。

「障がいがある子は普通の一般の集団ではできないので」

多くの人が集まる集団接種会場に行くのが難しい障がい者たちもいます。こうした人たちに安心して接種してもらおうと、神奈川県相模原市は今月から、障がい者専用の会場を設けることにしました。

接種が終わった人
「ありがとう」

付き添いの親
「スムーズに打ててよかった。落ち着いてできるのがいいのかなと。親も気を遣わなくていい」

障がいにあわせてワクチンを接種できる環境整備がいま求められています。(15日14:26)