「ほっぺにチュー」「手をサワサワ」女性の政界進出を阻む『票ハラスメント』というハードル

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2022年6月23日 (木) 12:18

現在、参議院では女性の議員の比率は全体のわずか23%に留まっています。状況を改善しようと各党とも女性候補者の擁立に力を入れていますが、女性の政治参加を阻んでいるものの一つが、「票ハラスメント」です。

「票ハラ」被害にあった 臼井愛子さん
「握手を求められて普通に握手すると思ったら、手をずっとさわさわされ、手を離さない」

東京・北区議会の臼井愛子区議(31)。3年前、28歳で初めて選挙に出て以来、有権者からのハラスメントに悩まされてきました。

「票ハラ」被害にあった 臼井愛子さん
「女性議員が並ぶポスターを指さして、『この人とこの人と君で悩んでいる』、『ほっぺにチューしてくれたら(票を)入れてあげる』と」

さらに、選挙活動を手伝うはずのボランティアの男性が異性として交際を求めてきたこともあったといいます。

「票ハラ」被害にあった 臼井愛子さん
「『家の前で待っています』。事務所前で夜遅くに待ち伏せしていて、関係性がこじれると逆恨みされるのではないか、変な噂を流されたくない。票を減らすのではないか、怖い」

こうしたハラスメントが、政治を志す女性にとってハードルになっていると専門家は指摘します。

ジェンダーと政治が専門 三浦まり上智大教授
「自分より立場が弱い関係性につけこんでいる。『こういうのを我慢しないと政治家になれない』と思ってしまうと、次世代の人が政治参画しようという気持ちを若い段階から阻害してしまう」

ハードルは票ハラスメントだけではありません。

今月、衆議院は全ての衆院議員を対象に行った、ジェンダーに関する初めてのアンケート結果を公開しました。

「家事・育児・介護など女性への負担がいまだ多い。夜間に政治が動く長年の慣習」

「『ドブ板』と呼ばれる選挙活動が時間と肉体を消耗し女性に不利である」

「私的生活を犠牲にしてフルタイムでの関与をしないと当選できない」

育児や介護に加え、政治家ならではの長時間労働など、多くの障壁が浮き彫りになっています。

硬直化した政治文化を変えたいと、今回の参院選では新たな取り組みも生まれています。

「女性に投票チャレンジ」代表 天野妙さん
「女性議員が増えると良いことは、政策の優先順位も変わる。市民が応援していかなきゃいけないのでは」

党派を超え、女性の候補者を応援する「女性に投票チャレンジ」というプロジェクト。大学生も含め20人ほどのメンバーがSNSを通じ、特に若い世代に投票を呼び掛けています。

「女性に投票チャレンジ」メンバー 大島碧生さん(大学生)
「これからの世代がすごく関わってくる問題。私たちの声を代弁する女性政治家が増えてほしいと思っています」

今回、立候補者に占める女性の割合は33%と過去最多。政治に風穴はあくのでしょうか?