「元の景色がわかりません」北陸や東北で記録的な大雨 土砂崩れや橋の崩落など甚大な被害が相次ぐ 今後の雨に警戒必要

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2022年8月5日 (金) 12:24

北陸や東北で記録的な大雨となり、土砂崩れや広範囲に及ぶ浸水、橋の崩落など各地で甚大な被害が相次ぎました。線状降水帯の発生で2か月分の雨量を観測した場所も。被害は全国各地に広がっていて、今後の雨に警戒必要です。

■「元の景色がわかりません」大雨の被害相次ぐ

記録的な大雨に見舞われた新潟県村上市。8月4日夜、避難所には水を求める多くの人の姿がありました。山本恵里伽キャスター
「水はまだ、通っていないですか?」

給水に来た住民
「やっぱり全然止まっちゃって」

山本キャスター
「ペットボトル、そしてお鍋も用意されたのですか?」

給水に来た住民
「臨時で入れ物といってもあまりないので、とりあえず水が入りそうなものをと」

山本キャスター
「何が一番困っていますか?」

給水に来た住民
「やっぱりトイレとかですかね。早く直ってもらえれば一番いいですけど」

自宅が浸水し、避難してきたという親子は・・・。

避難してきた住民
「水も出ないし、電気も通ってないし、食べるものもない。冷蔵庫が全部だめなので。ガスボンベも浮いていて、ガス臭いのもあったので火も使えない」

これまで経験したことのないような大雨。活動が活発な前線の影響で、局地的に線状降水帯が次々と発生しました。4日19時までに降った雨の量は、8月の平年2か月分以上に相当するなど、これまで経験したことがない雨量を記録。山形県や新潟県で降り続いた大雨は、特別警報が解除され、峠を越えましたが、土石流、広範囲に及ぶ浸水、橋の崩落など、各地で甚大な被害が出ました。

山本キャスター
「川のように見えるんですが、元は線路だったそうです。全く元の景色がわかりません政府によりますと、4日午前9時半の時点で2人が安否不明だといいます。

住民
「警報出た通りの結果なので、やっぱり警報は大事なんだなと思いますね」

■排水溝から泥水逆流・・・「避難所でなく2階に避難」

新潟市で撮影された映像では、いくつものマンホールから高く吹き出す水の様子が捉えられていました。大雨で道路にあふれた水は、路線バスの車内にまで入り込みました。新潟県関川村の午前3時までの3時間降水量は、323.5ミリ。8月の1か月で降る平年雨量207.3ミリの1.5倍に相当します。

記者
「土砂崩れに巻き込まれたのでしょうか?車が流木に絡まっています。お寺の石碑が崩れてしまっています」

浸水した本堂の中では、畳が全て浮き上がっていました。浸水被害に遭った住職
「椅子みたいなのが2つあるでしょ。あの左側の1枚のガラスが割れたために、水がばっと入ってきた」
「畳をまず片付けなきゃいけないだろうなと思いながら、1人で出来るようなことでもないし・・・」

出動途中だったのでしょうか。崩壊した道路に落ち込む形で、消防車が放置されていました。

村上市の荒川地区では、大型ショッピングセンターを含め、地区全体が浸水。市内では複数の箇所で土石流が発生し、大量の流木が民家を覆っていました。

いたるところで、ボートを使って活動する救急隊員の姿も見られました。浸水した住民の家を訪ねてみると・・・。

1階部分の部屋や床は泥だらけの状態でした。

山本キャスター
「水は今出ないんですもんね」

浸水被害に遭った住民
「そうなんです。水をまいて泥なんかを外に出したいんですけど」

別の住民の家では・・・。

被害に遭った住民
「水があって暗かったので、(避難所に)避難するよりは2階に避難しようということで、2階に飲み物や薬や防災グッズを運びながら」

泥水は建物の隙間からだけではなく、浴槽の排水溝からも逆流して噴き出し、風呂場はみるみるうちに泥で覆われたといいます。

■「車の行方は全然分からない」

4日昼ごろの山形県南部の飯豊町をドローンで撮影した映像では、大量の流木が道路を破壊し、その先の橋が完全に崩落している様子がわかります。土台がえぐられた川沿いの建物は、崩落寸前の状態。この橋の崩落で車1台が転落。警察と消防による捜索が続いています。近所の住民
「車の行方は全然分からない。そのまま流されたのか、沈んでいるのか」

またJR米坂線の鉄橋も崩落し、レールだけが宙吊りの状態に。山形県大江町では住宅にも浸水。片付け作業に追われるその足元にも、茶色の水が波を打って押し寄せてきています。

川西町でも道路が水であふれた状態になっていました。そして・・・。

記者
「川西ダリア園へ向かう道路ですが、手前の道路は完全に崩落していて、奥の橋でしょうか?あちらも崩落しています」一時、氾濫発生情報が発表された最上川。4日午後5時ごろに取材すると・・・。

記者
「木が半分隠れる高さまで水位が上昇しています。普段であれば、橋脚の部分まで歩いて行けるような場所だといいます」普段の様子と比べると、公園になっている場所が完全に水没しているのがわかります。また福島県喜多方市では、観測史上最大となる24時間降水量275.5ミリを記録。降り続く大雨でJR磐越西線の橋が一部で崩落しました。

■冠水した道路に歩いて入っていく女性・・・水面に傘がついてしまうほどの深さ

4日の明け方から猛烈な雨に見舞われた石川県では、金沢市内を流れる伏見川の水かさが増して濁流に。雷も鳴り響きました。

記者
「梯川では、奥の方で川が2つ合流しています。非常に水かさが高くなっていて、堤防すれすれのところまで水が来ています」

小松市を流れる梯川には、午後2時30分「氾濫発生情報」が発表されました。川の近くの住宅街では、約2時間後、広い範囲で冠水していました。

荷物を片手に、冠水した道路に入っていく女性がいました。 水をかき分けながら恐る恐る進みますが、水の深さはどんどんと増していきます。最終的に水面に傘がついてしまうほどの深さになっていました。

冠水した道路を歩いてきたという男の子は・・・。

母親と合流予定の少年
「自分の家は向こうですけど、お母さんが反対側にいたので合流しにきました。家とかが心配です」

この後無事に母親と合流した男の子。避難するため、祖母の家に向かいました。

福井県勝山市では、滝波川が激しい濁流に。水位は橋の高さに達するほどです。茶色に濁った水が道路に溢れ出ているところもありました。

大雨は、関東地方でも・・・。

千葉県茂原市では、大雨の中、突然雷が落ちました。夕方になっても降り続け、自動車のタイヤが隠れるほど、道路は冠水しています。道行く人たちは水をかき分けながら歩いていました。

大雨の被災地では、引き続き土砂災害に厳重な警戒が必要です。