「息子は聴きに来ていると思います」20歳でこの世を去った吹奏楽部OB作曲の『市船soul』“初”の甲子園に鳴り響く

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2022年8月9日 (火) 05:15
「息子は聴きに来ていると思います」20歳でこの世を去った吹奏楽部OB作曲の『市船soul』“初”の甲子園に鳴り響く
夏の甲子園、大会3日目(8日)の第4試合。そのメロディーが、魂を震わせました。
千葉県代表の市立船橋高校、愛称「イチフナ」。15年ぶりとなる夏の甲子園は、吹奏楽部の悲願でもありました。

作曲者の浅野大義さん
理由は、今から9年前に作られた『市船soul』という曲にあります。選手を後押しする思いが込められたこの曲を作曲したのは、当時・高校3年生だった浅野大義さんです。

甲子園で演奏することを夢見て、卒業後も応援に駆け付けていた浅野さん。しかし5年前、2017年の1月、がんにより20歳の若さでこの世を去りました。

それでも、浅野さんが残したメロディが鳴りやむことはありません。

吹奏楽部部長・山田千裕さん
吹奏楽部部長・山田千裕さん(3年):
『市船soul』は、私たちの中で一番大切な応援曲として、どんどん後輩へ後輩へと受け継がれて行っていて、私たちにとって特別な曲です。

そしてこの日の第4試合、ついに浅野さんの思いが現実に。甲子園で初めて『市船soul』が鳴り響きました。

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スタンドには、浅野さんの母・桂子さんの姿がありました。

浅野さんの母・桂子さん:
甲子園に連れてきてくれたので、すごく喜んでいると思います。もちろん(息子は)聴きに来ているし、演奏していると思います。

スタンドから見守る浅野さんの母・桂子さん
興南高校(沖縄)に一時は5点差をつけられますが、徐々に追い上げ、2点差で迎えた8回。4番・片野優羽選手(3年)の本塁打で1点差に。さらにチャンスで、アルプスには『市船soul』が響きます。

県大会でもこのメロディが流れるたびに得点を挙げてきた市船ナイン。2死一、二塁で8番・エース森本哲星投手(3年)が左翼線へ適時打を放ち、選手、スタンドが一丸となって同点に追いつきます。

9回裏、1死満塁とサヨナラのチャンスに代打・黒川裕梧選手(3年)がサヨナラの死球。
5点差を逆転した「イチフナ」は25年ぶりに2回戦進出を果たしました。

森本哲星投手投手:
(『市船soul』が)流れているのを聞くと、このチャンスをものにしようという風になっていました。応援のおかげで自分たちが思いっきりプレーできているなと改めて感じました。

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吹奏楽部隊長・太田果甫さん(2年):
逆転を信じて『市船soul』を演奏しました。野球部の皆に有難うと言いたいです。

次戦は13日の敦賀気比(福井)戦。『市船soul』はまだまだ甲子園に鳴り響きます。