旅先・帰省先でコロナ感染…お盆明けも「帰りたいのに帰れない」一方で海外旅行は一部運用見直しで出国前72時間以内の検査で帰国前検査なしに

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2022年8月18日 (木) 11:45

お盆休みも終わりましたが、旅先や帰省先でコロナに感染し「帰りたいのに、帰れない」という人が…。中には、海外で帰国間際に受けたPCR検査で「陽性」が判明し、想定外の出費を強いられた日本人旅行者もいます。一方、厚労省は海外から帰国する際に必要な検査証明書の運用を、15日に見直しました。出発から帰国まで72時間以内の旅行であれば、日本を発つ前の検査で旅行ができるようになります。

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■「帰りたいのに帰れない」駅で陽性 帰省先で隔離生活

“休みが終わってしまった・・・”。そんな声が聞こえてきそうな、8月17日朝の各地の通勤風景。3年ぶりに行動制限のないお盆休みでしたが、過ごし方は様々だったようです。

会社員(40代・大阪)
「実家に帰りました。お墓参りと。3年ぶりに子ども連れて帰れたのが良かった」

女性(30代・仙台)
「どこもいかずに近場で子どもと公園行ったりとかでした。お盆休みの直前に夫と子どもがコロナ陽性になっちゃって、無理はしないでおこうと」

SNSを見ると、帰省先や旅先で新型コロナに感染してしまったという書き込みも・・・。

(ツイッターの書き込み)
「覚悟はしてきたけど・・・コロナ陽性で帰国できない・・・」

「ついに息子が陽性・・・。しかもお盆で実家に帰省した矢先・・・もうコロナにはこりごりです」

お盆休み中に東京都から長野県の実家に帰省した30代の男性。出発前に検査を受けようと思いましたが、結果が出るのに時間がかかることから、長野駅構内に設置された無料の検査場で検査を受けました。すると・・・。

帰省中に陽性が判明した男性
「長野駅内の抗原検査を受けました。その検査をしたら陽性だったんですね。その日の夜、友人の家でご飯食べる予定だったので、皆に申し訳ないなっていうのと新幹線の中や長野に来て、長野の人にもいろんな人にも迷惑かけてしまったなという思いはありました」

そのまま、実家で隔離生活を送ることになりました。

当初の予定では8月17日、都内の自宅へ帰る予定でしたが、発熱などの症状もあることから、今月23日まで、実家を出ることが出来なくなったといいます。今のところ、両親は感染していないといいますが・・・。

帰省中に陽性が判明した男性
「もしこの両親にうつしたとなったらもうそれが多分つらいことだと思います。会う(予定の)友達の中には、今月末に結婚式があるので、(検査を)受けないで会っていたら、本当に後悔していましたね」

■海外旅行中に陽性 思わぬ10万円以上の出費

8月5日から7泊8日の予定で韓国へ旅行に行った女性は、日本へ帰国する直前に受ける出国検査で新型コロナの陽性が確認されました。

韓国で陽性が判明した女性
「それまで普通に遊んでたっていうか、観光していたんですけど、もうすぐ帰って隔離の部屋探してって感じで」

韓国各地を満喫したあとの陽性判明で、急遽、隔離のための部屋探しに・・・。あちらこちらに連絡をし、なんとか、民泊の施設を13泊分確保出来ました。

韓国で陽性が判明した女性
「本来そんなに取らなくていいかもしれないんですけど、コロナ陽性があって、そこから7日間の隔離があって、隔離解除になってから、帰国のためにPCR検査を受けないといけないんですけど、このPCR検査の結果がまた陽性だと帰国できないので」

想定外の連泊分、それと飛行機のキャンセルやチケットの取り直しなどで、10万円以上の費用が余分にかかっているといいます。

韓国で陽性が判明した女性
「扁桃腺が腫れてて、ご飯を食べたりとか結構、飲み込むのが痛いですね。薬をもらったんですけど、もし万が一高熱が出たりとか、重症化したりしたら、保健所に連絡する形になる」


■”緩和”で海外旅行容易に 3日以内なら”出国前の証明”も有効

8月15日、厚生労働省は、海外から日本へ帰国する際に必要となる検査証明書(陰性証明)の運用を見直しました。

これまでは1泊2日の旅行など、短期の旅行や出張でも、帰国前に渡航先の国でPCR検査などを受け、検査証明書を取得する必要がありました。現地で検査施設が見つからないケースや迅速に結果が出ないケースなどもあり、短期海外旅行の負担になっていたのです。

これからは渡航先を出国する72時間以内に検体を採取したものであれば、日本に帰国する際に有効な検査証明書として取り扱うことが出来るようになったのです。

つまり、日本を出国して帰国するまで、72時間以内の海外旅行であれば、出発前に日本国内で検査証明書を取得するだけで済むことになります。

日本からの韓国へのビザなし旅行が期間限定で再開されていることもあり、韓国旅行を専門に扱う旅行代理店からは、歓迎の声があがっています。

グローバルツアー・ジャパン・南起榮社長
「(検査が)1回減っただけでも2人で行く場合は1万円ずつで2万円以上の節約になるし、現地に用事があっていく人たちも、かなり負担は減る。ものすごく今、行きたいお客さんが多くて、かなり問い合わせが多いですね」

■8月17日も15県で過去最多 感染者「全数把握」見直し検討

水際対策の仕組みが変わったからといって、日本での感染状況が改善されているわけではありません。東京都が8月17日に発表した新規感染者は2万9416人。

全国では、23万1499人と、6日ぶりに20万人を超えました。愛知や熊本、鹿児島など、15の県で過去最多を更新しています。

(8月17日午後3時半ごろ)
加藤勝信 厚労大臣
「1週間単位の数字を見ていると、ちょっと下がったようにも見えますが、お盆の時期ということもありますし」

感染収束が見通せない中、厚労省では加藤大臣と専門家らの意見交換が行われました。専門家からは、医療機関が全ての新型コロナ感染者を保健所に届け出る「全数把握」の見直しについて意見が出たといいます。

(7月28日東京江戸川区・千葉クリニック)
先日、都内のクリニックはコロナ患者の情報をシステムに入力するための作業に追われていました。

千葉クリニック院長
「これから(陽性者)27人分を合間に書いたりというのをする。診察が終わってから少ない時で1時間、多い時は2時間かかります」

患者数が多く、作業が追い付かないときは手書きで保健所にFAXしていると言います。

「全数把握」を巡ってはデータ入力に膨大な時間を取られ、医療現場を圧迫している実態があるのです。

8月17日、加藤厚労大臣を面会した分科会の尾身茂会長は…。

(8月17日午後5時前)
新型コロナ分科会 尾身茂会長
「全数把握を徐々にやめるんだったら、どうやったら感染のレベルを比較的正確にモニターできるかという仕組みが必要ですよね。それについての検討はなるべく早くやった方がいいということは多分、加藤厚労大臣もそういう感じだった」

専門家からは、一部の医療機関で感染状況を把握できる「定点観測」に変えるべきとの指摘も出ていて、厚生労働省は見直しに向けた検討も始めています。