岸田総理“空白の領収書”98枚認める…政権にダメージ? “辞任ドミノ”に新大臣にも“政治とカネ”疑惑で内閣改造の可能性は【解説】

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2022年11月24日 (木) 18:36

岸田総理は2021年の衆議院議員選挙で提出した収支報告書にただし書きのない空白の領収書が98枚あったことを認め、再発防止を事務所に指示したことを明らかにしました。
閣僚3人の辞任が続き、新大臣にも“政治とカネ”の疑惑が浮上。この窮地に内閣改造は行われるのでしょうか。

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■岸田総理“空白の領収書”認める 政権へのダメージは?

ホラン千秋キャスター:
「ただし書き」が書かれていない空白の領収書について、98枚あったことがわかりました。この件は文春オンラインが報じて発覚しました。

文春オンラインは、▼2021年の衆議院選挙で広島県選挙管理委員会に提出した収支報告書に「宛名」「ただし書き」が不記載の空白の領収書が94枚あると指摘。▼公職選挙法違反の疑いがあると報じました。

領収書の扱いについて、公職選挙法ではどのように定められているのでしょうか?

<“領収書の記載” 公職選挙法では…>
「選挙運動に関する全ての支出について、金額・年月日・目的を記載した領収書など支出を示す書面を選挙管理委員会に提出する義務がある」

“ただし書きがない領収書”はここに違反しているのではないかという疑いが指摘されたわけです。

<“空白の領収書” 岸田事務所と総理は…>

岸田事務所
▼「去年の衆議院選挙で提出した『収支報告書』に、ただし書きのない“空白の領収書”が98枚あった」と公表
▼「今後このようなことがないよう、領収書の記載を確認するようにいたします」とコメント

岸田総理(11月24日 参院厚労委)
「選挙運動に関する支出は適正にされている。ただその添付書類である領収書の記載の一部に不十分な点があった
→事務所に再発防止を指示。領収書の訂正、修正などについては選挙管理委員会と相談して適切に対応していく

■「空白」の領収書 総理のダメージはどれくらいあるのか

星浩さん
「収支報告書に『空白』の領収書を添付する議員は与野党を問わず多い。ミスと言えばミスだが、岸田総理は、領収書の修正などについて『適切に対応する』と説明しており、“大きなダメージにはならないだろう”と本人は思っているようだ」

井上貴博キャスター:
総理大臣が全ての領収書をチェックするのは不可能だと思いますが、98枚という数と今、内閣支持率も低迷している中でのタイミングの悪さを感じます。

萩谷麻衣子弁護士:
法律が選挙運動費用について全ての領収書に目的や金額を書かなきゃいけないとしているのは、公正な支出がなされて、公正な選挙がされたかどうかを国民が検証できるようにするという国民主権や民主主義からの要請です。だから岸田さんがいくら公正に適正にしている、支出は適正だといったところでそれを国民が検証できなければ意味がない。そこは認識が薄いのかなと思います。

星さんの指摘で、与野党共に空白が多いということであれば、前から言われていることですけども選挙用にクレジットカードを作って全てクレジットカードで支出する。国民に対して国はデジタル化だと言っているので、ご自身たちもそれを徹底すればいいのになって。そうすれば明細書で明らかになるんじゃないかなとは思います。

■閣僚“辞任ドミノ”新大臣は疑惑否定 内閣支持率30%台…浮揚策は

ホランキャスター:
総理自身に発覚した浮上した政治とカネの問題、岸田内閣で考えていきますともう既に3人の閣僚が辞任しています。

▼山際前経済再生担当大臣、▼葉梨前法務大臣、政治とカネ問題で辞任した▼寺田前総務大臣。その後任の松本剛明総務大臣にもある疑惑があるということです。

<「しんぶん赤旗」によると…>
政治資金パーティーで会場の収容人数を超えるパーティー券を販売したのではないか。これによって政治資金規正法違反の疑いがあるのではないか。

これについて、松本総務大臣は11月22日「政治資金については法にのっとって適切に処理をしていると承知しております」と話しました。

■年末年始の内閣改造 可能性はある?

岸田総理(11月19日)
「難度の高い課題にひとつひとつ挑戦していくためにどうあるべきなのか、(内閣改造について)適切なタイミングを総理として判断していきたい

可能性としてはあるのかなという含みのある発言ですよね。ただ、24日に記者が内閣改造について質問したところ…

岸田総理(11月24日)
「そうしたことは全く考えておりません。今は国会に専念しなければなりません」

きっぱりと可能性がないと話しました。この背景には何があったのか、星さんに伺いました。

星浩さん
「閣僚の辞任ドミノに加え、国会も野党ペースで進み、岸田総理が内閣改造と党役員人事で態勢を立て直したいのはやまやまだが、自民党内には反対の声も少なくない。23日に茂木幹事長と極秘会談したが、“ここは慎重にいきましょう”と言われ、一旦クールダウンした形」

井上キャスター:
内閣改造を行うことで反転攻勢、支持率を上げたいという思惑はあるのかもしれないですけど、元々はやりたいことがあるために布陣を変えるのが本来の考え方だと思いますし、とにかくしっかりと仕事をやっていただきたい。

萩谷弁護士:
内閣支持率が下がったのは辞めた大臣にも問題があると思うんですが、元々は岸田さんの判断力や対応が問われた結果だと思うんです。安倍さんの国葬について法的な根拠が曖昧なまま早急に実施を決めて、その後、旧統一教会について自民党の調査に消極的だった、問題のある大臣の更迭も判断が遅れた。全て岸田さんの判断や指導力に対して国民が不信感を抱いた結果だと思うので、いくら内閣改造で他の人たちの顔を変えても、岸田さん自身への不信感が消えなければ結局支持率は戻るのか疑問に思います。