
アメリカの先月の就業者数は市場の予想を大きく上回る33万9000人の増加で、物価高の要因となっている人手不足が続いていることが改めて示されました。
アメリカの5月の雇用統計は景気の動向を敏感に反映する「非農業部門の就業者数」が前の月に比べて33万9000人増え、およそ19万人の増加を見込んでいた市場の予想を大きく上回りました。
一方、失業率は前の月から0.3ポイント悪化して3.7%でしたが、低い水準が続いていて、アメリカでの人手不足が続いていることが改めて示された形です。
労働者の平均時給も上昇が続いていて去年に比べて4.3%の上昇でした。
中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長は先月、物価高を抑えるための利上げを停止する可能性を示唆しましたが、賃金の上昇を通じて物価を押し上げる雇用の堅調さが改めて示される中、難しい判断を迫られることになります。