
今月2日の大雨で一時、氾濫危険水位に達した、埼玉県の中川に設置されている水量を調整するポンプに不具合が起き、一時、稼働していませんでしたが、現在は復旧していて、ポンプを管理する国土交通省は、不具合による影響はないとしています。
国土交通省・江戸川河川事務所によりますと、2日午後7時10分ごろ、埼玉県三郷市にある三郷排水機場で、中川の水を江戸川に排水するポンプ5台のうち、3台が稼働していないのを、担当者が見つけました。
急きょ、排水ポンプ車を配備して、対応したため大きな影響はなかったということですが、この不具合で、本来、1秒あたり200立方メートルの水を排水できるところ、一時、1秒あたり80立方メートルの排水にとどまったということです。
中川は2日、一時、氾濫危険水位に達し、警戒レベル4にあたる「氾濫危険情報」が出たほか、三郷市と隣接する草加市や越谷市では、広い範囲で浸水被害が確認されています。
国交省によりますと、不具合のあったポンプは、既に3台とも復旧しているということで、浸水被害との関連について「ポンプは川の水量を調整するものであり、浸水は川の水が溢れたことが原因ではないので、被害はポンプの不具合によるものではない」としています。
また、埼玉県の大野知事も「ポンプは越水を防ぐためのものであり、不具合が今回の内水被害の原因という認識はしていない」と話しています。