
ウクライナ南部のダムが決壊したことについて、ロシア側は「ウクライナによる破壊工作だ」と主張、ダム下流では水位がおよそ11メートル上昇したとしています。
ウクライナ南部へルソン州にあるカホフカ水力発電所のダムが6日、攻撃により決壊したことをめぐり、地元の親ロシア派当局はロシアメディアに対し、ダムのすぐ下流で水位がおよそ11メートル上昇したと述べました。
ダム決壊についてロシアのペスコフ大統領報道官は6日、ロシア側の関与を否定し、「ウクライナによる意図的な破壊工作であり、ゼレンスキー政権の命令で計画・実行された」と主張しました。ダムからはロシアが2014年に併合したクリミア半島に水が送られていて、ペスコフ氏は「クリミアから水を奪うのが目的の一つだ」としています。
また、ショイグ国防相は「新たなテロ行為だ」と発言。ウクライナ側が今月4日から大規模攻勢を始めたものの、ロシア側が撃退したことがダム攻撃の背景にあると強調しました。
この3日間でウクライナ側に3700人以上の人的損失を与えたほか、ドイツ製の主力戦車「レオパルト」8両を含む戦車52台を破壊したと説明。ロシア側も71人が死亡したとしています。