
中国軍の駆逐艦がオーストラリア軍の艦船にソナー=音波探知機を作動させたとされる問題で、中国国防省は「事実と異なる」としてオーストラリア側に抗議したことを明らかにしました。
オーストラリア政府は日本のEEZ=排他的経済水域で今月14日、潜水作業をしていた軍のフリゲート艦に中国軍の駆逐艦がソナーを発動させ、複数の潜水員が音波により軽いけがをしたと発表しています。
これについて、中国国防省の報道官は20日、「オーストラリア側の主張は事実と完全に異なっている。中国側は国際規則を厳守し、オーストラリア側の潜水作業に影響を与えるいかなる活動も行っていない」と主張。抗議のため「厳正な申し入れを行った」と明らかにしました。
また、報道官は「オーストラリア側には中国に対する無責任な非難をやめ、両国関係の発展のため前向きな雰囲気を作り出すよう強く求める」としています。
今月、オーストラリアのアルバニージー首相が7年ぶりに中国を訪れ、習近平国家主席と会談するなど関係改善が進むなかで、今回の件が悪影響を及ぼすのではとの指摘も出ています。