
北朝鮮が「衛星ロケット」を22日以降に打ち上げると予告してきたことについて、中国政府は「各国が北朝鮮に対する圧力を停止するよう呼びかける」として、アメリカなどの対応を批判しました。
北朝鮮は22日から来月1日までに「衛星ロケット」を打ち上げると予告し、日本などは「国連安保理の決議違反にあたる可能性がある」と非難しています。
これについて、中国外務省の毛寧報道官は21日、「朝鮮半島情勢が膠着状態に陥ることを放任するのは各国の利益に合致しない」と指摘したうえで、北朝鮮への圧力をかけるアメリカなどの対応を批判しました。
中国外務省 毛寧報道官
「中国は関係各国が朝鮮半島の問題点を直視し、圧力をかけることを停止し、実際の行動で半島問題の政治的解決を推進し、半島の平和と安定を維持するよう呼びかける」
また、「アメリカの戦略爆撃機と空母打撃群がしばしば朝鮮半島周辺に現れていることにも留意している」とけん制、「問題を解決する鍵はアメリカにある」と主張。
一方で、「中国は責任ある大国として常に朝鮮半島の平和と安定を維持し、政治的解決のプロセスを推進することに取り組む」と強調しました。
アメリカとの対立が続くなか、中国政府は北朝鮮やロシアとの連携強化の方向に動いていて、北朝鮮の度重なるミサイル発射を批判せず、事実上容認する姿勢を見せています。