2023年ヒット商品番付~脱コロナの消費トレンドは~【Bizスクエア】

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2023-12-28 06:30
2023年ヒット商品番付~脱コロナの消費トレンドは~【Bizスクエア】

消費流通マーケティングの専門誌「日経MJ」が発表した2023年のヒット商品番付。

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東の横綱が「生成AI」、西が「大谷翔平&WBC」。「阪神の優勝」や「日本バスケ旋風」などスポーツなどイベントに絡むものが今年も上位に。ひげ剃りやリップなどマスク生活から脱したという側面も見てとれる。番付から見えてくる消費トレンドを探る。

大谷効果で美容液売上4割増。外出需要増でイベントやスキンケア商品も

うどんと具材をシェイクする新しいうどんの食べ方で注目された「丸亀シェイクうどん」。5月の販売から半年で約500万食を販売した。

「アサヒスーパードライ ドライクリスタル」はこれまでのビールよりもアルコール度数を下げて消費者のニーズを捉え人気になった。

主食とおかずを1皿にまとめた冷凍食品はマーケティング会社インテージによると、ワンプレート冷食の2023年1月から10月の販売金額は前年同期比で44%増の72億円と市場が拡大している。

2年連続でランクインしたのが、月額2980円でジムを利用できる「chocoZAP」。セルフエステや脱毛に加え、9月から歯のホワイトニングやセルフネイルなど新サービスが始まり、利用者層の幅が拡大。サービス開始から約1年で会員数100万人を超え、フィットネスジム日本一に駆け上がった。

ゲーム「ゼルダの伝説」シリーズ最新作は広大な世界を自由に散策できる自由度の高さが人気につながり、発売から3日間で世界累計販売は1000万本を突破した。

23年5月にコロナが5類に移行し、外出需要を狙った商品やイベント、スポーツなど、リアルな場所での消費が賑わいを見せた。

西の横綱に選ばれたのは「大谷翔平&WBC」。今シーズン日本人初のホームラン王、2度目のメジャーMVPを獲得した大谷翔平選手。12月10日、ドジャースとの契約を発表し、10年総額約1015億円の契約金が話題になった。

コーセーは広告に大谷選手を起用後、美容液が86万個売れ、売上は前年比で4割増加した。

コロナが明けてマスク生活も終わり、外出需要が増える中でのヒット商品も続々と登場した。

23年9月に開業した「Kアリーナ横浜」は、音楽に特化したアリーナでは世界最大級。約200か所にスピーカーを設置し、VIP専用ラウンジなども設けた。

粘膜リップは唇の裏の粘膜の色を再現し、自然な血色感が出ると人気に。外出機会が増え、これまでマスクで隠れていた鼻から下のパーツをケアする商品のヒットが相次いだ。

――コロナが明けてスポーツイベント、リアルの世界にというのが23年のトレンドか。

日本経済新聞社 編集委員兼論説委員 中村直文氏:
収まっていった人流が一気に広がったということで、各地で人が出てアミューズメント系は盛り上がったということです。

――ヒット商品と言いながらモノはあまりなく、事象やイベントが多いというのはヒット商品番付も行き詰まってきた?

日本経済新聞社 中村直文氏:
その発想は昭和型です。モノはほとんど普及しきって、今は人々の悩みごととか不安とかが増えていく。そこに対応した商品が増えていくのが今のヒット番付の流れということです。そういった意味で今年は非常に歴史的なインパクトがあったのではないかと個人的に思っています。

――新しい芽のようなものが出てきている?

日本経済新聞社 中村直文氏:
生成AIもそうですし、ビジネスのあり方を今後変えそうな予感をさせるものが増えてきたなということもありますし、今までは思い込みがあったものを突破していくようなものが出てきたなという気はしています。

発想の転換でヒット商品に。ホテル1泊300万円に問い合わせ相次ぐ

――「限界突破、超・能力」が23年のキーワードだと。

日本経済新聞社 中村直文氏:
コロナで非常にデジタル化が進んで、いろいろな楽しみ方が増えてきました。なかなか顧客は買ってくれないという中で、今までのレベルを超えたものを作っていかないと売れなくなってきた。それが今年、いくつか出てきたということで、まず限界突破ということです。

これまでの能力や消費の土俵を超えたヒットの現場を取材した。

伊藤園では23年9月に放映した「お~いお茶 カテキン緑茶」のCMに生成AIを活用した。人工知能というまさに「超・身体」。AIを活用した狙いは?

伊藤園 広報宣伝部 上條裕介氏:
コンセプトをピンポイントでタレント像として描くことができる。

一方で、AIの能力を超えたと話題になったのが、23年10月に21歳2か月という若さで前人未到の8冠を成し遂げた藤井聡太八冠だ。80万円の特別観戦プランが即完売するなど、経済効果は35億円に及ぶと言われている。

街にはコロナ明けと32年ぶりの円安から、「超・金額」、超高額な消費に走る外国人観光客があふれた。

消費意欲旺盛な外国人観光客をターゲットに高級ホテルが次々とオープンした。5月、東急歌舞伎町タワーの上層階に開業し話題となった「BELLUSTAR TOKYO」の47階にある277平米の最も高級な部屋は、リビングとダイニングの他にプライベートSPAを併設している。1泊316万2500円と超高額だが、予約の問い合わせが相次いでいるという。

23年のヒット商品には「超・土俵」、消費の土俵やターゲットを広げた商品が目立った。パナソニックが9月に発売したひげ剃り「ラムダッシュパームイン」は持ち手がなく、既成概念を超えた。市場価格は4万2000円程度と高額だが、出張が多いビジネスマンに受けて販売計画をわずか3か月で10倍上回るヒット商品となった。

昔の人気商品を進化させて、再びヒットさせたものもある。その代表が「たまごっちユニ」だ。「たまごっち」は1996年に登場し、ご飯やおやつを与えて遊び相手になったりすることで、ペットのようにキャラクターが成長するとあって、女子中高生を中心に大ヒットした。そのたまごっちが27年後、Wi-Fiを搭載。世界中のユーザーが育てたたまごっちと、メタバース空間でデートや旅行をすることができる。8か国語に対応したことで、海外でも人気となった。

世代の土俵を超えてヒットしたのが、コマをぶつけ合って対戦するおもちゃの最新版「ベイブレードエックス」だ。1999年に発売開始した「ベイブレード」が7月、8年ぶりに進化して登場した。コンセプトは「もう遊びじゃない」。前の世代からコマのスピードを20%を上げてスポーツ性を高め、スマートフォンのアプリと連動して、自分のシュートの速さを計測・記録できるようDX化も実現した。

――「超・土俵」はボーダレスということか。

日本経済新聞社 中村直文氏:
既存のものの用途を変えるとか新しい付加価値をつけることによって作り直す。発想の転換があるわけです。成熟社会は全てリニューアル、リモデルを中心に動いてきたということです。

24年のヒット商品のキーワードは「RE型(回帰型)」、「世代超え・消齢化」、「シン観光経済」だ。

――コロナの時代に結構モノ商品をして必要なものはそろっている。それを超えたモノあるいはコトに消費が向かう年になりそうだということか。

日本経済新聞社 中村直文氏:
もうモノはあまり期待できません。コトによって付加価値を上げた経済が経済力を強めていくのではないかなという気もしています。

(BS-TBS『Bizスクエア』12月23日放送より)

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