高市氏や萩生田氏から苦言・・・敵は自民党内にもあり?石破総理に“予算案”を通せるか 「少数与党」正念場の国会は早速荒れ模様

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2025-02-01 07:05
高市氏や萩生田氏から苦言・・・敵は自民党内にもあり?石破総理に“予算案”を通せるか 「少数与党」正念場の国会は早速荒れ模様

24日から始まった通常国会で、“少数与党”として厳しい国会運営を強いられている石破総理。自民党内からも“苦言”が出ている。「選択的夫婦別姓」など、注目が集まる論点で“与野党の思惑”は合致するのか。

【写真を見る】高市氏と相談する森山幹事長

最大の焦点は「予算案を通せるか」 石破総理に党内でも逆風か

「年度内に予算案を成立させられるのか」
少数与党が野党の理解を得られるのかが焦点となった今国会。ところが、自民党の派閥の裏金問題をめぐり、安倍派の元会計責任者の参考人招致が野党の賛成多数で決定。「全会一致」が原則とされてきた参考人招致が51年ぶりに多数決で決まると、予算委員会の日程がずれ込むことになった。序盤から波乱の展開を見せている。

さらに、苦しい国会運営を強いられる石破総理を悩ませるのが、党内のパワーバランスだ。自民党が派閥の裏金問題に対する「党の政治的けじめ」として、8億円を赤い羽根共同募金に寄付を行ったことについて、党内でも不満を持っている議員が多数いるといい、その筆頭に高市氏と萩生田氏がいる。

高市氏は「ほぼ誰も納得していない。党員に頂いた貴重な党費を、党活動ではなく寄付に使われ悔しい」と発言。一方、萩生田氏も「執行部がきちんと判断をしたんだとすれば、こういう考え方で寄付をしたってことは世の中に説明するべき」だと指摘。

萩生田氏は保守派の有力議員である高市氏と小林鷹之氏のいずれとも関係が良好で、その2人を結ぶ「保守の結節点」となれるかが注目される。

自民党内でも意見が割れる「夫婦別姓」自民党の本音

石破総理の求心力に課題がある自民党内で「政局になりうるポイント」と指摘されるのが「対中外交姿勢」と「選択的夫婦別姓」だ。

中国人に対する短期ビザをめぐっては、岩屋外務大臣が北京を訪問した際、中国人に対する短期ビザの発給要件を緩和する方針を明らかにした。ところが、自民党の外交部会のメンバーである萩生田氏をはじめとする一部の自民党議員から、党側に事前の説明がなかったなどとして反発の声があがっている。

また、選択的夫婦別姓に関しても党内で意見が割れている。総裁選では選択的夫婦別姓に前向きな姿勢を示していた石破総理だが、党内に根強い慎重論があることから「議論の頻度を上げ、熟度を高めたい」との発言にとどめる。

「LGBT理解増進法」の成立で、自民党は“岩盤支持層”を失ったとも考えられていて、選択的夫婦別姓が推進されればさらに支持層を失うことを懸念しているという。「選択的夫婦別姓を推進し、次の参院選で負けたら、自民党は終わる」と嘆く議員もいるようだ。

それゆえ、自民党の執行部も方向性に頭を悩ませている。関係者によると、今月27日の本会議前には、森山幹事長が高市氏に「戸籍についての考え方に困っている」と相談したという話も・・・。

これに対し高市氏は「私や他の議員が作っている通称使用拡大の法案を出させて下さい」と伝えたとされている。現在高市氏は令和7年度版の法案を鋭意作成中で、来週開かれる保守グループの会合でも紹介される予定だ。「高市案」を踏まえて選択的夫婦別姓の議論が展開されていけば、自然と党内で高市氏の存在感は上がっていくだろう。

「ずるずる石破さんで戦うしか・・・」参院選の目論見

党内でも逆風と見られる動きがある中で、夏には参院選が控えている。「石破さんで行きたくない」と本音を漏らす議員も一定数いるというが、後任も決まらないのが実情だ。

名前が挙がることも多い林官房長官は「選挙の顔にはならない」と参議院議員から評されているといい、「このままずるずる石破さんで戦うのでは・・・」と党内ではささやかれているという。あくまでポジティブではない理由で“石破おろし”の風はまだ吹いていないようだ。

この状況に野党側も、「生かさず下ろさず」のスタンスを貫く。“人気のないリーダー”のほうが戦いやすく、野党にとってはチャンスとも言える局面でどれだけ爪痕を残せるか。

「何が起きるかわからない国会だ」といった声が与野党双方からあがるなど、少数与党で臨む石破政権にとって苦しい毎日が続く。

(TBSテレビ政治部 大室裕哉、青木孝仁)

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