“動画のスクショ送信で報酬”『スマホ副業』高額請求に注意　実際の入金で信用させる手口も【ひるおび】

被害総額は10億円超か　消費者庁が注意喚起

2月6日、消費者庁がスマホ副業を巡るトラブルに関して注意を呼びかけました。
SNSで“スクリーンショットした画像を送るだけで報酬がもらえる”などとうたう「簡単に稼げる副業」の広告にアクセスしたところ、高額送金される被害が相次いでいるといいます。
2024年には1615件の相談が寄せられ、うち1284件で払い済みとなっており、被害は10億円を超えると見られています。

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消費者庁では、実際にスクショ副業を勧誘する際に送られたLINEメッセージを公開しています。

『私たちの仕事は主にTikTokのブロガーを助け、動画再生量を増やすことです。要求通りに動画を見るだけで、報酬がもらえます。』
『各タスクの報酬は100円から800円となっており、1日の収入は5,000円から20,000円までを見込むことができます。』

少額→高額報酬に誘導

どういった流れで被害に遭ってしまうのでしょうか。
鳥取県の20代男性のケースです。

▼TikTokを閲覧中「副業で簡単に稼げます」などの広告が流れてきて、タップしアクセスしたところ、LINEの友だち申請画面に。男らしき名前のアカウントがあり、このアカウントを友だち追加

▼勧められた動画のスクショを送ると、「200円」というメッセージが。
報酬が得られたと考えた男性は、勧められた通り稼いだ現金が入金されるサイト上の口座を開設

▼もっと稼げる副業があるといわれ別のメッセージアプリ（消費者庁によるとテレグラムなど）で女と思われる別のアカウントとやりとり開始。
スクショを送る副業を指示され、口座に約3万円振り込まれる

▼翌日、女からさらに高額な報酬が得られると勧められ「暗号資産に関する投資を行う副業」を開始。投資のための現金が必要と言われ、指定された口座に計5万3000円を振り込む

▼その後、女の指示通りに暗号資産の取引をしようとしたところ、「入力項目が違う」「他人に損害が出た その損失分も振り込まないといけない」などと繰り返し要求され、計67万6816円を振り込む

▼男性は警察に被害を届け出る

“スクショ送信で報酬”被害相次ぐ

〈山形県・10代女性〉
2024年3月、知らないLINEアカウントからYouTube動画のスクショを送信すると報酬が得られるという内容のメッセージが送られる
⇒高額報酬に誘導され、計60万円振り込み

〈長崎県・30代男性〉
2024年10月、TikTokの広告から始まり、YouTube動画のスクショを送信し少額の報酬を得る
⇒高額報酬の副業に誘導され、計403万円振り込み

コメンテーター　山之内すず：
最近はSNSの間に挟まってくる広告とかでもやっぱり詐欺業者が出しているものも多いので、「大丈夫だろう」っていう考えを1回抜いて、全て疑いの目で見てからじゃないと危険なことがたくさんありますね。

コメンテーター　渡辺満里奈：
今、高齢者の方だけでなく、10代や20代の若い人たちも狙われているのが怖いなと思います。若い人だと「これを言っちゃいけない」とか「親に言えない」とかで、被害がどんどん膨らんでいったりしないか心配ですね。

被害に遭わないために

ITジャーナリストの三上洋氏に聞きました。

「スマホ副業詐欺」特徴はー
●ステップを踏んで実際の入金で信用させて騙す手口
●グループでの共同作業があり、共同作業での失敗で再度振り込むように言われてしまったり、グループの他の人から急かされたり責められる

振り込みを要求されたら詐欺の可能性があり、またLINEのやり取りだけでの仕事の依頼には十分に注意してほしいということです。

消費者庁も以下の注意喚起をしています。
▼「簡単に稼げる」副業を信用しない
▼簡単にお金を振り込まない（指定された口座が個人名義の場合は特に注意）
▼見慣れないアプリやウェブサイトに注意
少しでも変だなと思ったら、消費者ホットライン「188（いやや）」に電話して相談してください。

恵俊彰：
一旦お金が振り込まれたりするから、「もっと稼げるかも」と思ってしまうということですよね。

弁護士　八代英輝：
それが本当に自分の口座に振り込まれているのか、あるいは表面上、作られた口座に数字だけが増えていくというパターンもあります。
テレグラムに誘導されたらもう詐欺だと思った方がいいですね。

（ひるおび　2025年2月10日放送より）