平野歩夢ら日本勢男女7人全員が決勝ラウンド進出 ! ショーン・ホワイト創設の新リーグ開幕【スノーボード】

■スノーボード・スノーリーグ予選(日本時間8日、米・コロラド州アスペン)
オリンピック™で3度金メダルを獲得し、“スノーボードの神”と言われるショーン・ホワイト(38、アメリカ)が創設した新リーグ、「スノーリーグ」が開幕した。
日本男子は、北京五輪の金メダリスト・平野歩夢(26、TOKIOインカラミ)、3季連続でW杯種目別王者となった平野流佳(22、INPEX)ら5人全員が予選を突破し、日本時間9日の決勝ラウンドに進んだ。女子も北京五輪銅メダリストの冨田せな(25、宇佐美SC)、小野光希(20、バートン)の2人が決勝ラウンドへと駒を進めた。
今大会はW杯などとレギュレーションが大きく異なる。予選の男子は1グループ5選手、計4組に分けられ(女子は1グループ4選手で計4組)、各組の最上位選手(計4選手)は、一発で8日の決勝ラウンドに進み、各組の2位と3位の選手(計8選手)は最終予選を行い、上位4人が決勝ラウンドに進むという新しいルールで行われた。予選は1人2本滑り、ベストポイントで順位を争う。
前日に「初代王者は燃える」と意気込みを語っていた平野歩は、ヒート2で登場。1回目は、78.75でこの組のトップに立ったが、ライバルたちがスコアを伸ばし、2回目に滑る直前では、3位まで順位を落としていた。一発で決勝ラウンドに進むためには、トップに立つしかない状況でも「今できることをやる。余計なことを考えずに突っ込んだ」と自分の滑りに集中。フロントサイドダブルコーク1080→キャブダブルコーク1440→フロントサイド900→バックサイド1260→フロントサイド1260をメイク。88.25を叩き出し、見事予選1位で決勝ラウンドに進出した。
この日は、下から見て右側の壁は日が当たり雪がやわらかく、踏み込めないという難しいコンディションだったが「自分も練習の時から(右側の壁に)苦戦していて、自分の滑りができるか不安だったけど、若い世代の子達と同じヒートで、その勢いというか、エネルギーに刺激されて自分も熱くなれたのかな」と安堵の表情を見せた。
9日の決勝ラウンド(準々決勝・準決勝・決勝)は、スノーボードの大会では珍しい1対1のトーナメント方式。勝ち進めば、日本人選手と対戦する可能性もあるが「どれだけ自分に集中できるか。パイプの状況が悪化して自分の技ができなくなる可能性がある。パイプと自分の戦い、自分自身が納得できる攻めた滑りを見せていきたい」と意気込んだ。
3季連続のW杯種目別王者・平野流、2021年世界選手権金メダルの戸塚優斗(23、ヨネックス)も、それぞれ1位で決勝ラウンドに進出。重野秀一郎(19、日本体育大学)、山田琉聖(18、チームJWSC)は最終予選から勝ち上がり、日本勢は女子も含めて7選手全員が決勝ラウンド進出を決めた。
*写真は平野歩夢選手