「地元の空を飛びたい」大阪出身ブルーインパルスのパイロット 万博への特別な想いと家族の絆

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2025-04-15 16:57

万博開幕式での飛行が叶わなかったブルーインパルス。その舞台裏には“大阪の空”に想いを馳せる隊員と家族の物語がありました。

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航空自衛隊のアクロバット飛行集団、ブルーインパルス。“精鋭パイロット”たちが披露する一糸乱れぬ華麗なフライトが最大の魅力です。

今回、35年ぶりとなる万博会場でのフライトに向け、日々、準備を重ねて来ました。

万博が開幕するおよそ1か月前。部隊の本拠地、宮城県の松島基地で訓練に励むのはパイロットの中で最年少の30歳、松浦翔矢1等空尉です。

松浦翔矢 1等空尉
「YouTubeでブルーインパルスを観たのが(パイロットを志した)きっかけでした。衝撃でした。『かっこいいな、こんな仕事があるのか』と知りまして、そこから(パイロットを)目指しました」

大阪で育った松浦さんは、15歳の頃から地元の空を飛ぶことを夢見てきました。ブルーインパルスのパイロットの任期は通常3年。2年目以降、自ら操縦してアクロバット飛行をすることになります。今回の万博が大阪で開催されることを知った松浦さんは、自分で操縦できる「2年目」のタイミングに合わせて、部隊への配属を志願したそうです。

松浦翔矢 1等空尉
「大阪・関西万博が決まった時には『地元を飛べる』って嬉しい気持ち。1人でも多くの方に笑顔と感動をお届けできるように一生懸命、飛びたい」

今回、松浦さんが特別な想いを込める理由がもう1つあります。

松浦翔矢 1等空尉
「どれだけ疲れていても、この笑顔を見たら吹っ飛びますし、ありがたい存在」

妻の佑佳さんと1歳の娘・菜乃ちゃんの存在です。2人とも、松浦さんが操縦する本番の飛行をまだ見たことがありません。

松浦翔矢 1等空尉
「家族も普段から応援して支えてくれるので、実際に見てもらえるのはすごく嬉しい。(家族にも)喜んでもらえたら」

万博開幕式当日。佑佳さんと菜乃ちゃんは宮城県の自宅から大阪の万博会場に駆けつけていました。

松浦隊員の妻 佑佳さん
「『絶対にここで地元を飛びたい』と話をしていて、それ(夢)を叶える瞬間に立ち会えるのは、すごく楽しみだし、実際に見たら嬉しい、感動するだろうなと思います」

しかし、この日の天気はあいにくの雨模様。パイロットたちは、ギリギリまで打ち合わせを重ねます。

万博会場の大屋根リングには、ブルーインパルスを一目見ようと大勢の人が。そして…。

松浦隊員の妻 佑佳さん
「飛びました?菜乃ちゃん見て見て、パパ、ビューンって飛んだよ」

午前11時42分、関西国際空港から松浦さんが操縦するブルーインパルスがテイクオフ。万博会場を目指し、空を駆けますが…。

記者
「安全確保のため中止と」

松浦隊員の妻 佑佳さん
「あー、残念」

会場を飛行する予定の7分前。天候不良によって、この日の飛行は急遽、中止に…。パイロットと観客の安全を守るため、苦渋の決断でした。

松浦翔矢 1等空尉
「残念な気持ちもありますが、2025年度のブルーインパルスとしては、始まったばかりでありますので、また(大阪に)呼んでいただけたらなと思います。楽しみにしています」

この日のフライトは叶いませんでしたが、集まった人たちの姿が佑佳さんにある“気付き”を与えました。

松浦隊員の妻 佑佳さん
「こんなに(人が)いるとは思わなかった。飛んでいるのも『かっこいいな、素敵だな』と思うけど、一緒に見に来てくださっている方を見る方が私も好きかな」

松浦翔矢 1等空尉
「今の自分を見てもらって、感動であったり、やりたいことや夢を目指すきっかけになればいいかな」

次の空を目指してブルーインパルスの挑戦は、これからも続きます。

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