気候危機による未曾有の飢餓:世界食料デーに国連WFPが緊急の行動を要請

国連WFP
2021年10月14日 (木) 21:45

ローマ ― WFP国連世界食糧計画(国連WFP)は、10月16日の世界食料デーを前に、気候変動による衝撃やストレスへ地域社会が適応をするため国際社会が緊急の行動をとらなければ、気候危機に起因する飢餓が急増すると警告しました。

14 October 2021

国連WFPの分析によると、世界の平均気温が産業革命前の水準から2℃上昇した場合、1億8900万人もの人々が新たに飢餓に陥ると試算されています。農業、漁業、畜産業に従事する大多数の人びとは、気候危機への起因度が最も低いのにも関わらず、脆弱な立場に置かれています。気候変動の影響を和らげる手段が限られており、その影響にさらされ続けていくことになります。

「マダガスカル、ホンジュラス、バングラデシュなど、地球上の広い範囲で気候危機の影響の影響が出ており、何百万人もの人びとにとって日常的な現実となっています。気候危機は食料危機を助長しています。」と、国連WFPのデイビッド・ビーズリー事務局長は述べています。

マダガスカル南部では、何万人もの命が危険にさらされています。気候変動によって飢餓の中でも最も深刻な、飢きんのような状況に陥っている可能性のある地域のひとつです。連続した干ばつにより、110万人近くが深刻な飢餓状態に陥っています。そのうち14,000人近くが飢きんのような状態にあり、この数は今年末までに倍増すると予想されています。国の南部では、63%もの人々が自給自足の農民であり、干ばつのために生計手段が破壊され、唯一の食料源が枯渇しています。

気候危機:脅威の増幅
紛争と相まって、気候危機は既にある脆弱性を悪化させ、被害、破壊、絶望を拡大させます。紛争の影響を受けた地域で起こる異常気象は、家族が利用できるわずかな資源を破壊し、人道支援をコミュニティに届けるのを妨げることさえあります。アフガニスタンでは、紛争や経済的苦難と結びついた深刻な干ばつにより、人口の3分の1が飢餓に苦しんでいます。

「これが新たな日常ならば、私たちは次々に起こる災害へ対応し続けることはできません。私たちは、危機が発生した後に、ただ破片を拾うだけではなく、気候リスクを管理して、脆弱なコミュニティの食料安全保障を破壊する力をなくしていく必要があります。これは、国連WFPの独自の専門性が発揮される場所です」とビーズリーは付け加えます。

災害ではなく、リスクを管理する
国連WFPは、食料生産、収入の確保、衝撃への耐性を脅かす気候変動へのコミュニティの対応能力を支援しています。国連WFPはこれまでに39カ国の政府を支援し、国家の気候変動への対応を実現するサポートをしてきました。

2020年には、国連WFPは28カ国で気候リスク管理ソリューションを実施し、600万人以上の人びとが、気候によるショックやストレスへの備えを強化し、より早く回復できるよう支援してきました。国連WFPは気候変動対策のため、過去10年間で約3億米ドルを調達しています。

バングラデシュでは、国連WFPはモンスーンや洪水の被害を受けたコミュニティに対し、災害発生前に現金を支援することで、食料や医薬品の購入、重要な資産の保全、家畜や家族の安全な移動などを可能にしています。早期警報データを利用して行動を起こすことで、国連WFPは家計が洪水の影響に備え、損失や損害を防ぐ力を与えました。これにより、緊急対応にかかるコストを半分以上削減することができました。

国連WFPはパートナーと協力して、アフリカ・リスク能力再現活動(the African Risk Capacity Replica Initiative)を通じて、マリ、モーリタニア、ブルキナファソ、ジンバブエ、ガンビアの150万人を気候リスク保険によって壊滅的な干ばつから保護しました。

「現在、紛争によって何百万人もの人びとが飢餓に陥っていますが、気候危機が紛争を抜いて、飢餓の最大の要因となる可能性があります。迫り来るこの人道的災害を回避するためには、早期警戒システムや気候適応・自立支援プログラムへの投資が緊急的に必要です」とビーズリー事務局長は述べています。

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