袴田巖さんに無罪判決　一家4人殺害の「袴田事件」　捜査機関による“ねつ造”があったと認定＝静岡地裁

58年前、静岡市清水区で一家4人が殺害されたいわゆる袴田事件の袴田巖さんの再審=やり直し裁判で静岡地裁は、袴田さんに無罪判決を言い渡しました。

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静岡地裁で午後2時から始まった袴田巖さんの再審の判決公判の冒頭で、國井恒志裁判長は無罪判決を言い渡しました。

いわゆる「袴田事件」は、1966年、静岡市清水区でみそ製造会社の専務一家4人を殺害したとして、袴田さんの死刑が確定したものです。

袴田さんは、判決確定後も無実を訴え続け、去年3月、東京高裁が再審を認めました。

再審で最大の争点となっているのが、事件から1年2か月後、現場近くのみそタンクから見つかった「5点の衣類」です。着衣についていた「赤い血痕」について、検察側はみそ漬けされても血痕の赤みが残る可能性はあるとして死刑を求刑した一方、弁護側は「捜査機関によってねつ造されたものだ」と無罪を主張していました。

静岡地裁は判決で、「5点の衣類」や供述調書などについて、捜査機関によるねつ造があったと認定しました。

死刑事件の再審で無罪判決が言い渡された事件は、今回で5件目になります。