【西田敏行さん お別れの会】俳優・米倉涼子さん「気が向いたら私の身体を使ってお芝居をしに来てくださいね。大好きだよ」
18日の午後1時より、港区の増上寺で、昨年11月に76歳で亡くなった俳優の西田敏行さんのお別れの会が営まれました。会に際して、俳優の米倉涼子さんが弔辞を述べました。
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祭壇の前に立ち一礼すると西田さんに手を振り笑顔を見せる米倉涼子さん。
弔辞を読もうと下を向きましたが、あふれだす涙を抑えるように上を見上げ、震える声で弔辞を読みだしました。
西田さんに語りかけるように西田さんとの今までを語る米倉さん。
米倉さんが西田さんの訃報を知った際の当時の自身の気持ちを述べる時には、胸に手を当てて話す姿が印象的でした。涙を流しながらも笑顔で西田さんに語りかけ「俳優としても、人間としても、目指したい存在ナンバー1なのです。」と話すときには、笑顔で人差し指を立て、『ナンバーワン』を西田さんに見せていました。
そして最後には「気が向いたら私の身体を使ってお芝居をしに来てくださいね。」と西田さんに笑いかけ、一呼吸置き、涙をこらえ震える声をふり絞りながら「大好きだよ」と締めくくりました。
===米倉涼子さん 弔辞 全文===
敏ちゃん幅広い交友関係をお持ちの西田さんの弔事に
こうして私が立っているという事がまずなんというか不思議だなって思います。
いつしか、「西田さん」から「敏ちゃん」という存在に。
憧れから願いかなって共演者、飲み仲間、カラオケ仲間、そして相談相手にもなっていただき。いつしか、目標とする俳優になりました。
『ドクターX』というドラマを通じて家族同然の存在となり2013年の共演からあっとい
う間に時が経ってしまいました。そして、まるでワープでもしたかのように逝ってしまった
と知った時。心の準備もなく、電車の中で大声をあげて泣いたことをはっきりと覚えています。
喜怒哀楽を自在に表現し、老若男女の壁も壊し、友好関係を広げ、体いっぱいで人生を謳歌しているように見えた敏ちゃんは、私にとって、俳優としても、人間としても、目指したい存在ナンバー1なのです。
敏ちゃんのその敏感なアンテナを私を含め、誰もがうらやましく思っているのではないでしょうか?甘えたり、怒ったり、意見したり、笑わせたり。
敏ちゃんはどんな時も人の中心にいました。
本当はもっと宴の席で敏ちゃんの大好きな友人達ともお会いし、つながりたかったなと思っていましたが。
今日、今、こうして皆さんにお会いすることができました。
ありがとう
役者としての基礎を持たない私が
ずっと不安で探し求めているお芝居をする上での根本的な事を
敏ちゃんのその背中を見て気づかせてもらった気がします。
この気づきや、発見、そして悩みはまだまだとめどなく続きがありそうですけど、
これが、役者としての面白いところだよね?
惜しみない愛情のこもったたくさんのアドバイス
心からありがとうです。
本当は悲しいし、まだまだたくさん同じ時間を過ごしたかったけれど
天国から、これからもずっと日本のエンターテインメント界を見守ってください。
そして、気が向いたら私の身体を使ってお芝居をしに来てくださいね。
大好きだよ
令和七年 二月十八日 米倉涼子
===全文 以上===
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