選挙になったらどうなる? 高市総理“冒頭解散”の見方広まる…このタイミングで解散に踏み切るワケ【Nスタ解説】
高市総理が1月23日召集予定の通常国会冒頭で衆議院を解散するとの見方が広がっています。
なぜこのタイミングで解散に踏み切るのでしょうか。
衆院解散の見方広まる
井上貴博キャスター:
前回の衆議院議員選挙から1年4か月ほどが経ちました。そして「自民・公明」の連立から、「自民・維新」になり過渡期を迎えたわけですが、次の選挙で日本の政治はどうなるのか、非常に重要な分岐点になると思います。
最新のJNN世論調査では、高市内閣の支持率が78.1%だったことがわかりました。前回の調査より2.3ポイントの上昇です。
また、高市内閣に期待していることは圧倒的に「物価高対策」となりました。
【通常国会で重点的に取り組んでほしい政策(JNN世論調査)】
1位:物価高など経済対策 45.2%
2位:社会保障の負担軽減 16.3%
3位:子育て・少子化対策 9.9%
4位:外国人政策 6.7%
5位:外交・安全保障 6.5%
高市総理はこれまでの会見でも特に強調していたのが物価高対策・経済対策です。
高市総理(5日 年頭記者会見)
「国民の皆様に高市内閣の物価高対策・経済対策の効果を実感いただくことが大切。こうした目の前の課題に懸命に取り組んでいるところ」
そんな中で解散となると、高市総理が力を入れている経済対策が先送りになってしまうのではないか。この整合性について、もし解散するのであれば野党は指摘するはずです。与党として自民党がどのように説明をしていくのか。大きな議論を呼ぶことになると思います。
なぜこのタイミング? 1月上旬に何があった?
なぜ、このタイミングで解散となるのか。TBSスペシャルコメンテーターの 星浩さんによると、2025年12月半ばまでは…
▼国内政治について:物価高対策など、年度内の予算成立を目指す
▼外交について:トランプ大統領の訪中前に高市総理が訪米し、日中政策などを調整する。
このように内政、外交ある程度実績を得た上で国会会期末くらいに、衆院解散を伺うのではないかと言われていました。しかし、2026年に入り…
▼自民党議員が過去に旧統一教会に関与していたとする報道
▼維新議員の「国保逃れ」の報道 など
これらが立憲民主党が委員長を務めている衆院予算委員会で追及される可能性がある。そのため支持率が高いうちに解散に傾いたのではないか、ということです。
解散は誰かに相談したり、誰かの進言があったのでしょうか。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
少なくとも自民党幹部である麻生太郎さんや、鈴木俊一幹事長には相談しなかったとみられています。官邸スタッフの中で話し合った結果だと思います。
ただ年末の段階では、国民民主党とは「年度内に予算を成立させることで合意」していますし、立憲民主党に対しても「1月中に給付付き税額控除をめぐる社会保障についての国民会議で議論をしましょう」と提案していたので、1月冒頭解散という考えは(年末までは)なかったと見ていいと思います。
出水麻衣キャスター:
これだけ風が吹いていると、間違いなく解散は間近だということですか?
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
そうですね。ここで仮に「解散を見送る」となると、「高市さんの求心力は一体どうなってるんだ」「何となく決断できない(総理だ)」ということになるので、かなり強引にでもやると思います。
井上キャスター:
口頭での約束もあったので国民民主党などは「約束破りじゃないか」と批判の声も上がっています。選挙には「大義があるのかどうか」と問われることがありますが、過去の例を見ると大義がある選挙の方が少ないですし、勝てるときにやるものだろうという意見もあります。
スポーツ心理学者(博士) 田中ウルヴェ京さん:
大義をどのように表現するかはまた別問題ですよね。本当に解散をするのであれば、1人1人がどんな人をグローバルリーダーと考えるのかということに私は興味があります。
今、グローバルリーダーを考えると、先行きが見えない中、倫理観や価値観、論理的な発想などとは全然違う発想でグローバルリーダーがいろいろ動いていく中で、一緒にやっていける人とはどんな人なのかということはとても大事なことです。
もう一つ、直近の課題として国民の経済対策です。生活を見てくれる人、その1人として高市さんのパーセンテージが高いのだと思いますが、1人1人が誰を望むのかという視点から考えるのだと思います。
選挙になったらどうなる?
井上キャスター:
もし解散した場合、選挙戦は自民が有利になるのか。星浩さんによると「自民党はプラスばかりじゃない」といいます。
<プラス要因>
高市政権の支持率が高い
<マイナス要因>
・候補者未定選挙区が多い
・公明党票がなくなる
「公明党の組織票がなくなっても高い支持率だけで大丈夫だろう」と見るのか、「いくら支持率が高くても組織票がなくていいのか」といった点がどう出るのでしょうか。
星浩さんはこのように見ています。
・「維新」大阪以外は苦戦か
・「立憲・公明」連携検討はプラスに
・「国民」立憲等の選挙区調整が難しい
・「参政」自民党票をとる可能性
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
大阪には19の選挙区があるのですが、前回の衆院選では維新が全勝しました。自民党は(候補者を擁立した)15選挙区で負けて、公明党も4選挙区に擁立したものの負けてしまいました。
自民党は今回も維新と戦いたいという地元の声は強いです。そうすると自民党、維新の現職や公明党、もしかしたら参政党あたりも加わって相当大乱戦になってくる可能性が大阪ではあります。
井上キャスター:
連立は組むけど大阪ではしっかりと戦うということですか?
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
連立を組んでいる2つの政党が選挙で戦うという、非常に奇妙なことになってくるでしょう。おそらく高市総理たちは調整をしないまま選挙に突入するので、その辺の責任は一体どうなるんだということも問われてくると思います。
あと、立憲と公明も一応表向きは政策が近いので「連携しましょう」と言っていますが、それぞれ事情がありますし、公明党は今までずっと自民党を応援してたのに急に自民党を捨てて立憲に走るというのも、なかなかそう簡単ではないですよね。
国民は地方では立憲と棲み分けしている選挙区がほとんどですので、玉木代表が「たくさん擁立する」と言っても現実にはそう簡単に数は揃ってこないと思います。
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<プロフィール>
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身 政治記者歴30年
田中ウルヴェ京さん
スポーツ心理学者(博士) 五輪メダリスト
慶應義塾大学特任准教授
こころの学びコミュニティ「iMiA(イミア)」主宰