「相手も使っているので…」使いがちでも違和感あり? 拡大する“させていただく”症候群【Nスタ解説】
『させていただきます』
職場などで「最近この言葉ばかり耳にする」「ちょっと丁寧すぎ?」と、モヤモヤした経験はありますか?
『させていただきます』が浸透するワケを取材しました。
【写真で見る】違和感を覚えない「させていただきます」の使い方
違和感ありながらも…拡大する「させていただく症候群」
もうすぐ新生活。新入社員の人や新しい環境に身を置く際に、気をつけたいのが「敬語」です。
突然ですが、最近よく「させていただきます」という言葉を聞きませんか?「させていただきます」について、違和感を覚えるか街の人に聞いてみると…
男性
「書類を送るときでも『社内メールで送らせていただきました』。なんでもかんでもそういう風に言っているかもしれない」
男性
「違和感があります。するのは自分の意思でやっているので、『させていただきます』まで言う必要があるのかなと。相手も使っているので、こっちも使わないと気持ち的に失礼になるのかなと思っています。会社に入った頃はそんな表現を使っている人はいなかったと思う」
一方で、若い世代は…
男性
「違和感は若干覚える。対面で喋る時はあまり使わない。LINEの文面だけで使わせていただく」
違和感はあるようですが、思わず出てしまう「させていただく」。
LINEでは、「確認をさせていただきたかったため、お電話させていただきました」と、連続で使用するほど。
近年は「させていただく症候群」という言葉があるほど、 本来の意味を超えた使い方が拡大しているのです。
次の「させていただく」で違和感を覚える会話はありますか?
▼コピーを取らせていただけますか
▼本日、休業させていただきます
▼高校を卒業させていただきました
何気なく使っている「させていただく」の境界線はあるのでしょうか。
違和感を覚えない「させていただきます」の使い方
出水麻衣キャスター:
ついつい使ってしまう「させていただきます」ですが、違和感を覚えない使い方を紹介します。
まず「させていただきます」というのは、相手に“許可”をもらって行動し、それによって“恩恵”を受けるときに使います。
▼「コピーを取らせていただけますか」
これはコピー機の所有者に許可をもらって恩恵を受けるので、違和感がない使い方と言われています。
▼「高校を卒業させていただきました」
高校は許可をもらわなくても卒業できるので、違和感を抱きやすいです。
▼「本日、休業させていただきます」
休業することは店側の都合であり、相手の許可を得る必要がないので、違和感を覚える人が多いようです。
では、なぜこういった「させていただく症候群」が広がっていったのでしょうか。
法政大学文学部の椎名美智教授によると、「謙虚な自分を演出するため浸透したのではないか」ということです。「いたします」だと少し偉そうに感じる人が増えているという背景もあるようです。