「紛失防止タグ」悪用したストーカー行為の相談が前年比約2倍に 殺人事件の被害者側に取り付けられたケースも 警察庁
「紛失防止タグ」を悪用して被害者の位置情報を特定するストーカー行為についての去年1年間の相談件数が、前の年の2倍近くに急増していることが、警察庁のまとめでわかりました。
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警察庁によりますと、去年1年間に全国の警察に寄せられたストーカーに関する相談は2万2881件と、前の年から3314件増え、2000年にストーカー規制法が施行されてから2017年に次いで、2番目の多さとなりました。
このうち、つきまといを繰り返すなどの行為に対してストーカー規制法に基づいて出された「禁止命令」は3037件で、過去最多でした。
近年、急増しているストーカーの手口が鍵や財布などに取り付け、スマートフォンと連携して位置情報を把握する「紛失防止タグ」を悪用するケースです。
「紛失防止タグ」はタグが発信するBluetooth信号を周囲のスマートフォンが検知して、おおよその位置情報を特定しています。
ストーカーに「紛失防止タグ」を悪用され位置情報を特定される行為に関して警察に寄せられた相談は、去年1年間に全国で679件にのぼり、前の年の370件から2倍近く増えて過去最多となりました。
去年12月末には、茨城県水戸市で元交際相手の女性を殺害したとして逮捕・起訴された男が、事件前に女性の実家に「紛失防止タグ」が入ったぬいぐるみを送ったり、女性の車の外側に、同様の「タグ」を取り付けていたことが明らかになりました。
ほかにも、去年11月には、元夫(30代)の自宅アパートに押しかけつきまとい行為をしたとして逮捕された30代の女が、駐車場に停めていた元夫の車の後部にあるバンパーの裏に「紛失防止タグ」を取り付けていました。
GPSと異なり、Bluetooth信号で位置を特定する「紛失防止タグ」はこれまで規制の対象外でしたが、被害に歯止めをかけるため、去年12月に施行された「改正ストーカー規制法」で、相手の承諾を得ずに紛失防止タグを▼取り付けることや、▼位置情報を取得する行為についても、規制の対象となりました。
警察庁は「『紛失防止タグ』を悪用した事案は非常に悪質で危険な行為であり、法改正をした。厳正に取り締まりを行い、被害者の安全確保をしっかり図っていく」としています。