消費減税“1%案”有力に財源はどうする?「値上げは避けられない」6月からタイヤや食品906品目が値上げへ【news23】
来月から食品やタイヤなど様々な物の値段が引き上げられます。負担の増加に対し、議論されている食料品の消費税減税ですが、ここへきてゼロ%ではなく1%への引き下げが有力な案として浮上しています。
“節約できないもの”が値上げ… 暮らしはどうなる?
もうすぐ6月。夏の足音が迫る中、千葉県内のカー用品店には“夏タイヤ”に値上げの波が。
エネルギー費や人件費の高騰などを受け、横浜ゴムは6月から夏タイヤを平均5%値上げ。日本ミシュランタイヤも3%〜5%の値上げを予定しています。
こちらの男性は、車検で前輪のタイヤを交換することになり、急遽タイヤ2本を購入することになったそうです。
20代 タイヤを2本購入
「(Q.6月のタイヤ値上げは知っていたか)知っていた」
「(Q.5月中に交換できたことは)それも含め(交換が)この時期でよかった」
また、4月にタイヤを交換したばかりだという男性は...
50代 4月にタイヤ交換
「世の中がこういうご時世だから、値上げになるのは避けられないのかな。安全に関わる部分ではあるので仕方ない出費だと」
安全のために切り詰められない“出費”。そんな“節約できないもの”の値上げは他にも。
医療費にも変化… 窓口負担増で「お財布が痛い」
6月から始まる診療報酬の改定。それに伴い、患者の窓口負担額も増えることになります。
3割負担の患者の場合、病院の初診料は891円から948円と57円アップ。再診料は21円、入院基本料は1日あたり558円値上がりします。
物価高対策や、医療従事者の賃上げが目的ですが、街の人からは_
60代
「上げないと人件費や給料だって出ないから、ある程度はしょうがない。気持ちは理解するけど、お財布としては痛い。こっちは増えてないから」
30代
「子どもは医療費がかからないので、たまに自分が行くとこんなに医療費がかかっていたんだとびっくりする。飲み込むしかない部分なのでちょっとつらい」
さらに医療機関では、6月から新たに請求が始まるものもあります。
病院の予約キャンセル 請求可能に
みいクリニック代々木 宮田俊男 医師
「6月から厚生労働省が当日のキャンセルについて負担をお願いしてもよいと」
これまでは、病院の予約キャンセルをめぐる明確なルールがありませんでしたが、厚労省は6月から一定のルールのもとで請求することができると明文化。
取材したクリニックでは、患者都合の当日キャンセルや無断キャンセルに対し、3000円を徴収する予定です。
喜入友浩キャスター
「午後の予約件数は」
みいクリニック代々木 宮田俊男 医師
「当日に予約が入ることも多い。午後は30〜40件くらい」
対面診療だけでなく、オンライン診療も行うこのクリニックでは、週に20件ほど当日キャンセルが入ることも。
みいクリニック代々木 宮田俊男 医師
「(キャンセル連絡は)メールで届く」
喜入キャスター
「例えば11時40分のキャンセルが、当日の9時44分、約2時間前に来ている」
「もっと近いキャンセルも?」
受付担当
「『(予約が)11時半でしたけど今起きました』とか」
クリニック側は、“直前キャンセルの抑止”に繋がればと考えています。
みいクリニック代々木 宮田俊男 医師
「他の患者にも迷惑がかかってしまうし、医師・看護師もそれ(予約)に向けて待機しているので。なるべく急なキャンセルは減らしていただくというところで、効果が出てくると我々としては助かる」
6月も値上げラッシュ 食料品900品目超
値上げの影響は、私たちの食卓にも及びそうです。
帝国データバンクによりますと、6月に値上げが予定されている飲料や食品は「906品目」。
都内のスーパーにも、値上げを知らせる通知が届いていました。
スーパー「アキダイ」秋葉弘道 社長
「6月の値上がりと言ったときに、これだけ商品がある。20品目くらい」
納豆やドレッシングなど加工品を中心に、約20品目の値上げの連絡があったといいます。
さらに食品以外でも。
スーパー「アキダイ」秋葉弘道 社長
「レジ袋は3円いただいているのを、6月から5円にする。中東情勢が日常生活に大きく影響している」
相次ぐ値上げに買い物客は_
買い物客
「5000円いかなかった、1カゴ。いまは1万円近い、いっぱい入れてしまうと。支払いでびっくりする」
「納豆あがると困る。一番普通に食べる食べ物だから。油もないと料理できない。そういうのは本当に困ると思う」
食料品の“消費税ゼロ” スピード重視の「1%案」が急浮上
相次ぐ値上げに対し、政府はどう応えるのか。
27日に行われた、超党派の議員による国民会議。これまで議論されてきたのが食料品の消費税の扱いについてです。
高市早苗 総理(2026年1月)
「飲食料品については、2年間に限り消費税の対象としない。私自身の悲願でもあった」
先の衆院選で「“食料品の消費税2年間ゼロ”に向けた検討を加速する」と掲げ大勝した高市総理ですが…
政府関係者
「(消費税)1%への引き下げも、選択肢の一つになってきている」
“1%案”が浮上。その理由は「レジシステムの改修」です。
国民会議では、実現に向けた課題を洗い出すため、業界団体などからヒアリングを行ってきました。
税率をゼロにする場合、改修には約1年かかりますが、1%にすれば半年程度に短縮できるというのです。
70代女性 夫と2人暮らし
「公約でおっしゃっていたんだから、それは貫いてほしい。食品、なんでも高い。なんでも上がります」
親子
「出来るんだったら早い方がいいが、0%になるんだったら待ってもいいかな」
60代男性
「大元のシステムをまずはなんとかして、将来に備えるという意味では、1年待ってもいいから0%で対応してもらいたい」
消費税 0%と1% 負担はどれだけ変わる?
ある民間の試算によりますと、4人世帯の場合、0%と1%で変わる負担は年間8000円ほど。
(野村総研 エグゼクティブ・エコノミスト 木内登英氏の試算)
60代夫婦
「(Q.4人家族で1年間8000円ぐらい)これなら早い方がいい。システムで1年もかかったら、『ちょっと…』と思っちゃう」
20代女性 2人組
「8%から1%なら良くない?」
「ね、8%から1%なら」
30代男性 3人家族
「0%は現実的に厳しいんじゃないかな。0%にすると結局、他で税金が上がってきたりとかして…」
また、こんな声も_
3人の子を持つ30代女性
「もちろん0%の方がいいとは思うが、その分、元々の商品の値段も上がると思う。結果的には変わらないのかもしれない。普段働いていて、給料から天引き… 取られている他の税金をどうにかしてほしい」
財源の議論はほとんどなく… 消費減税の行方は
トラウデン直美さん:
そもそも税金、社会保険料含めて全体的に高いなと改めて思いました。今回の消費減税については、本来は「給付」で本当に今困っている人にしっかり届けていくことが理想的な形だと思います。
ただそこまでに時間がかかるということで、それまでの措置としての減税。そうであれば、やはり趣旨は早く届けることだと思うので、私は1%だとしても早く届けることが大事だと思います。
あとは、(レジシステムの改修に)時間がどれだけかかるかについては、正直、公約の時点でわからなかったのかなと思ってしまいます。
藤森祥平キャスター:
そして大事な点になるのが、6月下旬の中間取りまとめを目指している政府主体の国民会議で、財源をどうするかについての議論がほとんどされていないままだということです。
今のイラン情勢や日本の財政状況下で、そういった姿勢をマーケットがどう判断するのかが気になります。減税の効果や代替財源について、もっと議論を尽くす必要があるのではないかと思います。
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<プロフィール>
トラウデン直美さん
Forbes JAPAN「世界を変える30歳未満」受賞
趣味は乗馬・園芸・旅行