水の事故「午後1時~午後5時」に多発…なぜ午後に集中?理由は暑さ・疲労のほかにも【Nスタ解説】
関東甲信と東海では、梅雨明けが発表され、より一層の暑さが予想される中、賑わいを見せる海水浴場では水難事故が相次いでいます。
「暑い」でおなじみの熊谷市では熱中症対策に“甘酒”も
関東甲信・東海で梅雨明けが発表された20日、東京都心では2026年初めての猛暑日となりました。
全国で35℃以上の猛暑日を記録したのは249地点(20日午後4時現在)で、2026年最多。
環境省と気象庁が発表した熱中症警戒アラートの対象地域は全国で40と、こちらも2026年最多に。
各地が危険な暑さに見舞われる中、38.6℃となった埼玉県熊谷市では、独自の熱中症対策に乗り出していました。
市内の子育て支援施設「くまキッズ」に設置されていたのは、青色が特徴的な自動販売機。水分や塩分が補給できる甘酒が販売されていました。
さらに、その日の気温や湿度と連動した甘酒のおすすめ度合いを「糀甘酒指数」として4段階で表示します。
食品大手のマルコメ、民間気象会社のウェザーマップと連携して行っているこの取り組みは、水分や塩分の補給を視覚的に呼びかけるのが狙いです。
熊谷市広報広聴課 中山亜紀 副課長
「熊谷市は『暑さ対策日本一』という推進をしておりまして、どういうふうに皆様が甘酒を飲みながら水分補給に努めてもらえるか見ているところです」
また、70万人が訪れるという一大イベント「熊谷うちわ祭」が20日からスタート。
市街地を巡行する山車(だし)の担当者の休憩時間を2025年の2倍に増やすなど、緊急の対応が取られていました。ほかにも、熱中症対策を2025年より強化していました。
熊谷うちわ祭担当 黒田泰治さん
「エアコンが完備されたエアーテントが救護本部として設置される予定です。今年から初めての取り組みとなります」
祭りの現場で一層強まる熱中症への警戒感。
19日には東京・新宿区の「四谷納涼踊り大会」で、参加者が浴衣姿で踊りを楽しむなか、模擬店側が準備していたのは…
チヂミを販売
「扇風機です。風がここから出ています。今年初めてスタッフが持ってきてくれました」
焼きそばを販売
「スポットクーラーを導入しまして。鉄板がたくさんあるので、熱中症ギリギリでやっていたので、さすがに導入しようと」
各地で相次ぐ「水の事故」 江の島ではGPS導入の取り組み
「海の日」(20日)を含む3連休、各地で相次いだのが海での事故です。
富山県黒部市では19日、小学4年生の男の子が海水浴場で意識不明の状態で発見され、搬送先で死亡が確認されました。男の子は、群馬県からサッカーの遠征中だったといいます。
また、長崎市では19日、40代の男性が海中に沈んでいるのが見つかりました。詳しい状況は調査中ですが、当時、男性のそばでは小学生の男の子が溺れかけていたことがわかっていて、男性は男の子を助けようとしたとみられています。
こうした中、神奈川県藤沢市ではGPS付きライフジャケットを、無料で貸し出すという、新たな取り組みも始まっています。
江の島海水浴場協同組合 栗原義忠 理事長
「小さい子どもがちょっと目を離した隙にいなくなってしまったりとか、思いがけない事故に遭うこともあるので、ぜひ借りて海に行ってほしい」
水の事故、なぜ午後に集中? 理由は暑さ・疲労のほかにも…
井上貴博キャスター:
水の事故について、警察庁によると、2025年の1年間での死者・行方不明者は760人で、そのうち中学生以下の子どもは27人でした。
これを夏の7月から8月の2か月間に限定すると、死者・行方不明者は241人。この2か月間だけで、年間の3割強を占めています。そのうち中学生以下の子どもは15人と、年間の約半数がこの2か月間に集中しています。
事故の起こる時間帯についても、午前中よりも午後の方が多いという顕著なデータが出ています。
【どの時間帯に事故が多いか…?】
▼午後1時:348件
▼午後2時:462件
▼午後3時:462件
▼午後4時:371件
(2003年~2025年、河川財団調査)
その理由としては、次のポイントが挙げられます。
▼暑さ・疲労:注意力が散漫になりやすい
▼保護者が日差しを避けて水際から離れた場所へ:こどもへの監視の目が行き届きにくい
▼昼食後の酒気帯び遊泳
▼局地的な降雨による増水
このように午後が特に危険だといわれているため、夏場、そして午後の時間帯には気をつけていただきたいです。