花壇などでもよく見かける花としておなじみの「つつじ」。
子供の頃よく蜜を吸っていたという人は多いかもしれませんが・・・、実は毒がある種類もあったりします。
うかつに蜜は吸わない方がいい、そんな「つつじ」についてここでは解説します。
「つつじ」とは
まずは、つつじという花について見ていきましょう。
育てやすい「つつじ」
つつじは、ツツジ科の落葉樹です。
基本的には落葉樹ですが常緑性の種類もあるので、1年中楽しむことができます。
植え込みや学校の花壇やなどで目にするツツジは、日本に自生する野生種をもとに改良された種類です。
耐寒性が強いこともあって、初心者でも育てやすく全国的に植え込みなどで育てられています。
つつじの開花時期
つつじは、4月中旬ごろに開花時期が訪れ、GWの頃に見頃を迎えます。
この季節には、各地のつつじの名所でつつじ祭りが開催されます。
つつじの蜜には毒がある?
子供の頃、多くの人が吸ったことがあるつつじの蜜。
実は、毒があるかもしれません。
通常のつつじには毒は無い
とはいっても、一般的なつつじには基本的には毒はありません。
公園などの花壇に植えられているつつじの大半には、毒はないとされています。
日本にあるつつじの場合、毒があるのは1種類だけ。
しかし、そちらも珍しい存在ではなく、自生していたり、庭木として植えられている事もあります。
毒のある「レンゲツツジ」
日本にあるつつじで毒性があるのはレンゲツツジという種です。
4〜6月に咲く、鮮やかな朱色あるいは黄色のつつじです。
庭木などにも利用されているため、公園などに植えられている可能性も十分にあります。
花や葉には、グラヤノトキシンロドジャポニンという有毒な成分が含まれていることがあります。
これらの成分を摂取すると嘔吐、痙攣、ふらつき、歩行困難、不整脈などの症状が引き起こされます。
最悪の場合、呼吸停止に至ることもあるそうです。
安全の為つつじの蜜は吸わない方がいい
庭木などにもされているレンゲツツジ。
つつじとの違いは、素人目には分かりにくいです。
そして、つつじにまじって生えていることもあるため、安全のためにつつじの蜜は吸わない方が懸命かもしれません。
つつじの漢字表記は毒があることに由来する
つつじは漢字で「躑躅」と表記します。
これも実は、花に毒があることに由来しているのだとか!
「躑躅」は躊躇から来た?
「躑躅」という表記は、ためらうことを意味する「躊躇(ちゅうちょ)」から来たとされています。
「躊躇」には、足踏みしてなかなか進まないこと、立ち止まること、躊躇しながら進むこと」/strong>といった意味があります。
恐ろしい毒が由来とする説
「躊躇」が由来とされるのは、毒を有する種のつつじの葉を食べた羊が、歩けなくなって死んだことが由来とされています。
レンゲツツジのような毒を有する種のつつじの葉を口にした羊が、死んでしまった様子からきているというのです。
花の美しさが由来とする説もある
一方で、つつじの花の美しさについつい見惚れて立ち止まってしまうことが由来とされるといった説もあります。
このことから、ためらうという意味の「躊躇」と言う語が当てられるようになり、のちに「躑躅」と表記するようになったともされています。
躑躅は「てきちょく」とも読む
つつじの漢字表記「躑躅」は、てきちょくとも読みます。
この「てきちょく」は、足踏みしてなかなか進まないこと、立ち止まること、躊躇しながら進むことといった、躊躇とよく似た意味の言葉となっています。
まとめ
子供の頃蜜を吸っていた人もいるであろうつつじ。
このつつじの一種「レンゲツツジ」には、毒があります。
この毒を摂取すると嘔吐、痙攣、ふらつき、歩行困難、不整脈などの症状が引き起こされ、最悪の場合呼吸停止に至ることもあるのだとか!
レンゲツツジは、庭木にもされている上、ツツジの仲間なので、素人にはぱっと見では判断はつきません。
そのため、子供がつつじの蜜を吸いそうになったときは、念のため止めた方が良いかもしれませんね。