韓国の情報機関は北朝鮮の党傘下にある組織が違法な賭博サイトを作成し、韓国の犯罪組織に販売していたと発表しました。
韓国の情報機関「国家情報院」によりますと、違法な賭博サイトを作成していた組織は、朝鮮労働党で金正恩総書記の秘密資金を調達・管理する「39号室」の傘下に置かれ、中国・遼寧省の丹東で活動していたということです。
北朝鮮の組織は韓国の犯罪組織に対し、サイト1件あたり5000ドル、日本円でおよそ75万円で作成を請け負い、追加料金で保守作業も行っていたとみられています。
作成したサイトの数は数千にのぼり、販売で得た収益は中国国内の銀行で現金化し、北朝鮮に運んでいたことも確認されたということです。
国家情報院は、サイトの作成費用が韓国や中国のほかの開発者より3割から5割安く、ハングルで意思疎通ができるため、韓国の犯罪組織が取り引きを続けていたと分析しています。
韓国ではインターネットを使った違法な賭博が社会問題となっていて、国家情報院は「背後で北朝鮮が深く介入している具体的な証拠が国民に初めて公開された」と強調しています。