■アーチェリー・パリ五輪最終予選代表選考会(10日、東京・江東区 夢の島公園アーチェリー場)
アーチェリーの女子リカーブ団体でパリ五輪最終予選(6月、トルコ)に出場する2選手を決める選考会が行われ、1位の園田稚(21、早稲田大)、2位の上原瑠果(22、同志社大)が選ばれた。
選考会1位で通過した園田は大分県別府市出身。
中学1年生の時に母のすすめでアーチェリーを始め、中学3年生(2017年)の時に親元を離れて世界で活躍できる選手育成を目標とした「JOCエリートアカデミー」に入校。2018年に史上最年少の16歳で日本代表入りし、2019年の世界ユース選手権で個人銀メダル、混合銅メダルと国際大会で結果を残し一躍注目を浴びた。しかし、東京五輪は2次選考会で落選。悔しさをバネにパリ五輪を目指してきた。
リベンジの舞台となったこの日の選考会は、満点の10点をテンポよく連続で射貫き得点を重ね、トップで選考会を突破した。「オリンピックがかかっている試合だったので緊張感も大きかったんですけど、普段体験できるものじゃないのでここで良いパフォーマンスが発揮できたのは自分としては強みになった」と振り返った。最終予選に向けて「自分の全力を尽くしてオリンピックの権利と、オリンピックのメダルを獲れる選手になれるようにこれからも頑張っていきます」と意気込んだ。
園田は試合後、アーチェリーを始めるきっかけをくれた母・五代さんにビデオ電話で「選考会通ったよ。6月にパリ五輪の枠取りがあるから、頑張ってきます」と笑顔で報告。母・五代さんは「おめでとう。あと一歩頑張ろうね、大分から応援してます」とエールを送った。
園田は2位に入った上原と既に個人でパリ五輪出場を決めている野田紗月(23、ミキハウス)を加えた3人で6月パリ五輪最終予選に挑む。五輪出場枠を獲得できる上位4チームに入った場合、この3人がパリ五輪代表内定となる。
男子団体の日本は昨年世界選手権3位に入り既に出場枠を獲得しており、斉藤史弥(19・日本体育大)、中西絢哉(24・シーアール物流)、古川高晴(39・近畿大職員)の3人が代表に内定している。
■園田稚(そのだ・わか)
2002年4月23日生まれ、大分県別府市出身。早稲田大学在籍。
母のすすめで中学1年生からアーチェリーを始め、中学3年生から上京しJOCエリートアカデミーに入校。16歳の時、史上最年少で日本代表入り。19年世界ユース選手権個人銀・混合銅と国際大会で結果を残すも20年の東京五輪2次選考は6位で敗退。
高校卒業後、21年に早稲田大学へ進学し、その翌年デンソーソリューションとスポンサー契約を締結した。学生のアーチェリー選手がスポンサー契約を結ぶのは初のこと。23年世界ユニバーシティーゲームズの混合団体で金メダルを獲得。