岸田総理の来月の訪米に合わせ、日本、アメリカ、フィリピンによる初の3か国首脳会談を開く方向で調整が進んでいると、フィリピンメディアが報じました。海洋進出の動きを強める中国を念頭に、連携を強化する狙いがあるとみられます。
フィリピンメディア「GMA」は13日、フィリピン政府関係者の話として、岸田総理が来月10日にワシントンを訪問するのに合わせ、翌11日からフィリピンのマルコス大統領も訪米すると伝えました。日本、アメリカ、フィリピンの3か国による首脳会談を初めて開催する方向で調整が進んでいるとしています。
また、これに先立って、アメリカのブリンケン国務長官と上川外務大臣が来週、フィリピンを訪問し、3か国による外相会談を行う予定だということです。
3か国は、東シナ海や南シナ海で海洋進出を強める中国をけん制するとともに、安全保障面での連携を強化する狙いがあるとみられます。
これについて、中国外務省の汪文斌報道官は会見で、「中国の東シナ海や南シナ海での行動は完全に国際法に合致しており、非難されるべきところはない」と主張。
「アメリカは、はるばる中国の門の前まで来て、徒党を組んで武力を見せびらかしてトラブルを起こしている。これこそが正真正銘の覇権的行動だ」と強く反発しました。
そのうえで、「中国の領土主権と海洋権益を犯すことは許さないし、中国は必ず断固対抗する」と強調しています。