![「寄り添ってくれた人がいると思い出して」能登半島地震で被災した高校生に腕時計贈呈](/assets/out/images/jnn/1084607.jpg)
石川県輪島市で時計・メガネ店を営む木下伸一さん・京子さん。今年1月の能登半島地震で、自身の店も壊滅的被害を受けましたが、地震でメガネが壊れた人に無料で修理をしていたほか、被災した受験生が試験で使う腕時計を必要としていると知り、店に残っていた数本の腕時計を無料で提供しました。
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この取り組みに賛同した大阪市の時計卸会社「栄光時計」から、木下さんのもとに「高校生たちの役に立てれば」と腕時計が贈られ、木下さんが石川県立門前高校に届けました。
時計を受け取った門前高校2年生の生徒たちは、いずれも自宅が損壊するなどの被害を受けています。
「これから大事に使いながら、地震を忘れず前を向いていきます」
「この時計を見て、いまの門前町の風景も、一つの大切な思い出になるように、復旧活動に努めていきたい」などと話しました。
高校生に時計を届けた木下京子さんは、
「生徒さんたちは今回の地震でとても大変な思いをしましたが、今後つらい時や苦しい時も、嬉しい時や幸せな時もこの時計を見て、震災のときに寄り添ってくれた人がいるんだと思い出して、人生を歩んでいってほしい」と話しています。
来月1日で、地震発生から3か月を迎えます。石川県によりますと、災害関連死を含め244人が亡くなり、住宅被害は75441件。仮設住宅の建設も徐々に進められていますが、避難所で生活している人は8109人にのぼっています(3月29日午後2時時点)。