HiPro Direct、「2023年度 副業案件の傾向」と「2024年度 副業市場予測」を発表

2024-04-01 08:00
HiPro Direct、「2023年度 副業案件の傾向」と「2024年度 副業市場予測」を発表

転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリア株式会社のプロフェッショナル⼈材の総合活⽤⽀援サービス「HiPro(ハイプロ)」が運営する、副業・フリーランス⼈材 マッチングプラットフォームサービス「HiPro Direct(ハイプロ ダイレクト)」が、2023年4⽉1⽇〜2024年2⽉29⽇の間に「HiPro Direct」に登録された案件、副業⼈材のデータを基にした「2023年度 副業案件の傾向」と「2024年度 副業市場予測」のまとめを発表。その詳細について、HiPro編集⻑の鏑⽊陽⼆朗氏が解説してくれた。

<データ算出⽅法>
2023年4⽉1⽇〜2024年2⽉29⽇時点の期間中に「HiPro Direct」に登録された案件、副業⼈材のデータをもとに算出

2023年度 副業市場の概況

コロナ禍をきっかけに「副業」に興味・関⼼を持つ個⼈が増え、「HiPro Direct」における2023年2⽉の総登録者数は前年同⽉⽐で3.6倍となり、副業したい個⼈は増加し続けている。

企業においても、2024年2⽉の総登録企業数は前年同⽉⽐で5.2倍にまで伸⻑。2023年度はビジネス環境の変化に対応すべく、新たな領域への参⼊・進出を試みる企業がこれまで以上に増加。外部からの⼈材の受け⼊れに積極的ではなかった企業においても、経験豊富、かつ専⾨的なノウハウを有する副業⼈材の活⽤が広がったといえる1年だった。

ただし「HiPro Direct」においては、1案件に対して副業⼈材の登録数が9.1倍、つまり案件に対して副業を希望する個⼈が⾮常に多い状況だ。個⼈・企業双⽅の関⼼は社会的に⾼まっているものの、副業⼈材の活⽤という選択肢を持つ企業はまだまだ⼀部に留まっているので、副業⼈材の活⽤という選択肢を持つ企業にとっては、専⾨的なスキルやノウハウを有する優秀な⼈材に出会うチャンスが豊富にあり、優位な市況感といえるだろう。

2023年度 副業案件の傾向

2023年度に案件数が多かった、すなわちニーズが⾼かった職種1位は「マーケティング/PR」、次いで「新規事業開発/事業企画」という結果になった。これらの職種は新型コロナなどによるビジネス環境の変化を受け、個⼈の購買⾏動が多様化したことや、企業が新領域へ参⼊し始めたことで、より⾼度なスキルや専⾨性が求められるようになっている。

例えば「マーケティング」は、企業のオムニチャネル化の推進により、デジタル広告の運⽤だけでなく、事業戦略を踏まえたWebマーケティング戦略を⽴案できる⼈材が求められるようになった。そして「PR」は、コンテンツマーケティングにおける、コンテンツ配信戦略や効果測定スキルが求められるようになっている。

「新規事業開発」については、リサーチャーに求められる市場調査と分析によるニーズ発掘や、システム開発要件定義にまで対応できる⼈材を求める企業が増加しており、ニーズが⾼まっている。こうした「マーケティング/PR」や「新規事業開発/事業企画」に関する⾼度なスキルを持つ⼈材は希少であり、採⽤は困難を極めている。そのため企業は経験豊富、かつ専⾨性を有する⼈材を外部から積極的に受け⼊れていると想定される。

また、これまで副業⼈材の活⽤に積極的ではなかった「⽣産/製造」が9位にランクインしたことは、2023年度の特徴のひとつといえるだろう。売上拡⼤に向け、新製品の開発や商品の販路拡⼤に取り組むべく、市場のニーズを把握するために副業⼈材の知⾒を活⽤し始めた製造業が増えたことが背景であると考えられる。

業種別:2024年問題が迫る「建設業」は、業務効率化や⼈事制度の⾒直しのために副業⼈材を積極活⽤

2023年度の業種別の1位は、⼈材採⽤や活⽤のサポート、⼈材のアウトソースを⾏う「⼈材サービス・アウトソーシング・コールセンター」だった。副業⼈材を受け⼊れることに対しても抵抗がない企業が多いことに加え、デジタル化やDX化が活発になっているため、エンジニアやPMなどIT技術に関するニーズが⾼まっており、該当スキルを持つ副業⼈材の受け⼊れが進んで1位にランクインしたと考えられる。

3位の「建設・プラント・不動産」は、2024年問題を受け、施⼯現場での業務効率化などに関連するポジションで副業⼈材を活⽤する動きが出ている。また同問題への対応のひとつとして、⼈事制度やはたらく環境を⾒直す必要があるが、給与や評価制度の改定などに関するノウハウが⼗分でないことから⼈事領域のニーズが⾼まり、副業⼈材を活⽤したいと考える企業が増えたと想定される。

7位の「⼩売」は、新型コロナの影響でECの販路拡⼤や業態転換を進める企業が増加している⼀⽅で、改⾰を進めるための⼈材やノウハウが社内で不⾜している企業が多いのが現状。スピーディかつ柔軟にビジネスを改⾰するために、新領域に参⼊するにあたっての情報や知⾒獲得・壁打ち役などで、外部の副業⼈材を活⽤するケースが⾒られるようになった。

2024年度 副業市場予測

企業による副業⼈材の活⽤は、これまでのスポットから、中⻑期な活⽤に広がる⾒込みへ

2024年度は、専⾨知⾒やノウハウの獲得、強化に向けて副業⼈材の活⽤が⼀層広がると予想される。2023年度は1回数時間で⾏うスポットコンサルを始めとした短期契約が多い傾向にあったが、2024年度は短期契約から⼊り、企業・個⼈が互いにフィット感を⾒極めた上で、中⻑期的・年単位で継続的に関わり合う事例が増えると考えられる。

領域でみると、「新規事業」に関する副業⼈材のニーズは2024年度以降さらに拡⼤すると⾒込まれそうだ。従来のような新規事業のアイデア、実⾏プランにおける壁打ち役といったポジションだけでなく、新規事業開発のプロジェクトを主導する役割を担うなど、副業⼈材に依頼する業務の幅が広がるだろう。これにより企業は、スピーディに専⾨的な知⾒やノウハウを⾃社に取り⼊れることで、事業拡⼤を⽬指すと考えられる。

令和2年に厚生労働省が、企業も働く人も安心して副業・兼業を行うことができるようルールを明確化するためのガイドラインを改訂するなど、国もそれを後押ししているが、まだまだこの働き方が浸透しているとはいえないのが現状。売り手側も買い手側も模索状態なのは否めず、年度によって職種・業種ともにランキングが変わるのはトレンドに流される一時的なものだと判断せざるを得ない。どうしても、副業は個人の能力を企業が一時的に買うイメージが強く、いくら個人が孤軍奮闘しても、企業側が危機感に乏しければ受け入れる体制が整わないのは当たり前のこと。やはり「HiPro Direct」のようなマッチングプラットフォームサービスのプロフェッショナルが間に入ってこそ、売り手側も買い手側もお互いに満足のいく契約が交わせないのではないだろうか。

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