自民党の派閥の裏金事件を受け、「離党勧告」の処分が決まった安倍派の塩谷元文科大臣が、再審査を請求すると明らかにしました。処分をめぐり、党内からは岸田総理らへの反発の声が高まっています。
【動画】「離党勧告」塩谷氏が再審査請求へ 自民党内に処分めぐり不満の声高まる
きょう、緊急会見を開いた安倍派の塩谷元文科大臣。
安倍派 塩谷立 元文科大臣
「再審請求という形で提出することを検討していきたいと思っています」
きのう、世耕前参院幹事長と共に処分対象となった39人の中で、最も重い「離党勧告」を受けた塩谷氏。
きょう、「処分理由を明確にしてもらいたい」として、離党と合わせ再審査の請求を検討すると表明しました。
安倍派 塩谷立 元文科大臣
「事実誤認があって、それをもとに判断したというなら、ちょっと問題があるのではないかと思っています。(総理から)自民党の窮状であってやむを得ず処分すると、そういう言葉があれば『はい、わかりました』と言ったかもしれませんね」
今回の処分をめぐり、塩谷氏の他にも党内では不満の声が高まっています。
安倍派 下村博文 元文科大臣
「処分そのものについては受け入れますが、きちんとした真相解明をしてもらいたい」
安倍派 大塚拓 衆院議員
「今回の手続きには極めて強い不信感を持っております。処分を受けた皆さん、強く疑念を持たれているのではないかというふうに考えています」
さらに…
閣僚経験者
「党の責任者の岸田総理が処分されていないのはおかしいよね。釈然としない」
その岸田総理、きょう、国会では…
立憲民主党 山岸一生 衆院議員
「総理、今回ご自身は処分を受けられなかったわけですけれども、総理ご自身はなぜ処分を免れたんですか」
岸田総理
「自民党総裁として、今回の事案の責任は重く受け止めなければならない。最後は国民と、そして党員の皆さんに御判断いただく、これが自民党総裁としての立場である」
最後は“国民などの判断”と強調した岸田総理に対し、野党は…
立憲民主党 安住淳 国対委員長
「『最後は党員や有権者の判断することだ』って突っぱねましたもんね。総辞職をするか、責任を取って辞めるか、解散総選挙で国民の皆さんにこの処分やこの事件がどうなのかということを、やっぱり問うてもらうしかないところに来たと思ってますよ」
処分による幕引きとはならず、裏金問題は収束の兆しが見えていません。