水原容疑者が告白した“ギャンブル依存症 ” スポーツ賭博で2000万円借金の男性「取り返すため後戻りできなかった」【news23】

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2024-04-17 14:26
水原容疑者が告白した“ギャンブル依存症 ” スポーツ賭博で2000万円借金の男性「取り返すため後戻りできなかった」【news23】

違法賭博問題で訴追された大谷選手の元通訳・水原一平容疑者。「ギャンブル依存症」に陥っていたとされています。スポーツ賭博に手を出し2000万円の借金を抱えた男性が取材に応じ、「取り返すために後戻りができなかった」と振り返りました。

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水原容疑者 米紙「永久追放の可能性」

ドジャースの大谷翔平選手の口座から24億円以上を不正に送金した疑いで訴追された元通訳の水原一平容疑者。

アメリカの「USA TODAY」は14日、メジャーリーグ機構から永久追放処分を科される可能性があると伝えました。

水原一平容疑者(米スポーツチャンネルESPNより)
「泥沼にはまってしまい、抜け出すためにもっと大きな金額を賭け、雪だるま式に負け続けた」

自らを「ギャンブル依存症」と語っていた水原容疑者。

裁判所が提示した保釈の条件には、大谷選手への接触の禁止のほか「ギャンブル依存症」の治療に取り組むことなどが盛り込まれているということです。

ギャンブル依存症とは、どんな症状なのか。

スポーツ賭博に賭け、ギャンブル依存症となった会社員の男性(27)に話を聴くことができました。

当事者「気が付けば借金2000万円」

スポーツ賭博でギャンブル依存症の男性(27)
「海外のサッカーが好きで、うっすらスポーツにお金を賭けれたら面白いと思っていた。それが実在するのをネット広告で知って、アクセス・登録して始めてみたのが僕のスポーツベット(賭博)の始まり」

ささいな興味から始めたというスポーツ賭博。しかし、そこから泥沼にはまっていきます。

ギャンブル依存症の男性(27)
「僕のやめ時は、お金がなくなる時だった。お金があって賭けることができるうちは賭けることを止められなくて、次の日に仕事があって日付をまたいでしまってもお金を賭けてしまう。負けて、ようやく寝られるみたいな」

日本では、公営競技やスポーツ振興くじ以外、スポーツ賭博は認められていません。ところが…

ギャンブル依存症の男性(27)
ネット環境があればどこでもできる。世界中のスポーツがスポーツベット(賭博)の場合、対象になる。私の場合お金が許す限りはずっと一日中起きていて、いろんな地域のギャンブルに手を出していた

気がつけば借金は約2000万円に膨れあがっていました。

ギャンブル依存症の男性(27)
「まずいことをしているという認識は常に持ち始めていた。でも後戻りができない。失ったお金のことや、それを取り返して穴埋めをするまでは引くに引けない、そういう感じだった」

男性は、家族に相談。通院を繰り返したあと、辿り着いたのが山梨県甲府市にある回復施設でした。

この施設には現在、全国からギャンブル依存症からの回復を目指す約80人が入所しています。

ギャンブル依存症の入所者「毎日がとりあえず、あすの返済」

ギャンブル依存症の入所者
「毎日がとりあえず、あすの返済。そのお金を得るためにきょう一日ギャンブルをする」

互いの経験を語り合い、抱えている辛い思いを分かち合うなど、様々な回復プログラムを行いながら社会復帰を目指しています。

2023年、施設に寄せられたギャンブル依存症に関する相談は、パチンコ・パチスロを中心に約800件。年々、若年化していると言います。

ギャンブル依存症回復施設「グレイス・ロード」池田文隆センター長
「自分でなんとかしないといけないと思い込んでしまって、人に助けを求められないことがある。ギャンブルが原因で困ったことがあれば、適切なアドバイスをしてもらえるような相談機関に是非相談を」