「不動産をもっと自由に大作戦」で業界に変革起こす 東通グループ事業戦略発表会を開催

2024-04-23 08:00

東京を中心に不動産事業を手がける東通グループが、「TOTSU NEXT VISION」と題した事業戦略発表会を6月2日に開催。共同代表のヒューゴ・チャン氏、桜木翔氏らが出席し、新たに始動するプロジェクト「不動産をもっと自由に大作戦」の詳細が発表されました。後半には新プロジェクトの一環として開発中の「高級賃貸シリーズ」で第1弾物件の設計・監修を行った建築家の隈研吾氏とクリエイティブディレクターの辻愛沙子氏を招いたトークショーを実施。新プロジェクトへの期待が語られるとともに、不動産業界の未来に関する意見が交わされました。

2030年までに現在の3倍の運用資産を目指す

「信じる未来、託す東通グループ街の魅⼒を⾼める⾰新的なパートナー」をスローガンに不動産売買、賃貸管理、⼟地開発、ホテル事業など多岐にわたる事業を手がける東通グループ。未来を想像させる華やかなオープニングムービーとともに幕が上がったこの日の発表会では、設立から6年目を迎え、さらなる成長フェーズに入った同グループの新プロジェクトの詳細が発表されました。

冒頭では、同グループの共同代表であるヒューゴ・チャン氏と桜木翔氏がそれぞれ登壇。

始めに挨拶した桜木氏は現在を「第二の創業期」としつつ、今後注力したいこととして「新しい価値を見出すプロデュース力の構築」をあげ、「例えば世界中で進むブロックテックや昨今話題になっているAI領域など、見る角度を変え、マーケットの中で見過ごされがちなチャンスを見出して、そこに新しい価値を創造していく。新しいプロデュースこそが私たちの目指す方向性です」とコメント。その上で中長期的な経営目標として「2030年までにグループの運用資産を現在の3倍にあたる3000億円に増やしたい」と語りました。

一方でヒューゴ氏は、コロナ禍の最中での船出となった同グループのあゆみを振り返りつつ、厳しい時勢の中で「長い時間をかけて自社の存在意義を自問自答してきた」と回想。その結果「『なぜ東通なのか?』とは問わず、『東通でしかできないこと』を考えるようになりました」と明かし、「今日は皆さんに『東通でなくてはならない理由』を、単なる『断片』ではなく、『真実』として持ち帰っていただきたい」と話して、この後に続く新プロジェクトの発表へ繋げました。

「不動産をもっと自由に大作戦」で取り組む5つの作戦とは

続いて登壇した同グループ執行役員の桜井吉男氏はtiktokを運営するバイトダンスの創業に関わるなど、デジタル業界で高い実績を残してきた人物です。

「私は根っからの不動産人間ではない自分が、ここで今まで培ってきた経験やノウハウを活かせる領域は何かと考えていたところ、桜木との会話の中で少し未来が見えてきました」と始めに東通参画当初の体験を述べた同氏は、その上で「伝統的な不動産業界に対して、旧態依然とした習わしや決めごとにとらわれることなく、ダイナミックな変革を推進していくこと」が自らの使命だと力説。さらに「10年後に選ばれる企業になるためには、やはり変革がとても重要だ」と話して、それを実現するための新プロジェクト「不動産をもっと自由に大作戦」の詳細が発表されました。

宇宙を背景にインパクトあるコピーが壮大さを抱かせるキービジュアルとともに展開される同プロジェクトの柱として同氏から発表されたのは、次の5つの“作戦”です。


1.資産運用を自由に!大作戦(アセットマネジメント事業の強化)
2.不動産投資を自由に!大作戦(小口化商品事業の展開)
3.宿泊体験を自由に!大作戦(新感覚ホテルの展開)
4.賃貸をもっと自由に!大作戦(新賃貸ブランドの展開)
5.上質な暮らしを自由に!大作戦(高級レジデンスシリーズの新設)

このうち「資産運用を自由に!大作戦」は、同氏が「運用資産を3000億円まで拡大する重要なファクターになる」と位置付ける作戦で、4月にはグローバルな不動産投資で豊富な実績を誇るアジリティー・アセット・アドバイザーズ株式会社と共同で新会社「東通アセットマネジメント」を設立。今後取り組みを加速させていくといいます。

一方、同グループは新橋に「LOF HOTEL」ブランドのホテルを展開していますが、今回の「宿泊体験を自由に!大作戦」では新たなホテル開発を始動。「既存にあるようなビジネスホテルをどんどん展開するのではなく、立地や周りの環境に応じてコンセプトを柔軟に設計した“共鳴型ホテル”を展開していく」とし、第1弾のホテルが芝浦に開発中であることが明かされました。

また、「賃貸をもっと自由に!大作戦」では、生活の多様化が進む時代において「賃貸の新しい形」を標榜する新ブランド「THE SOTSU」を立ち上げ、個人のライフスタイルに寄り添ったこれまでにない賃貸物件を展開。既に開発が進む物件として、屋上ドッグランやペット向けIoTなどを備えた品川の「大型ペット共存型賃貸マンション」と、同じ空間の中で1LDKから3Kまでの間取りがカスタマイズできる四谷坂町の「オーダーメイド型賃貸マンション」が紹介されました。

トークショーに建築家・隈研吾とクリエイティブディレクター・辻愛沙子が登場

そして「上質な暮らしを自由に!大作戦」では、賃貸物件のプレミアムラインとして都心を中心に高級レジデンスを展開。日本を代表する建築家・隈研吾がデザインを監修、高級賃貸住宅の提供で知られる株式会社ケン・コーポレーションの企画コンサルティングによる第1弾物件の開発が既に白金台を予定地に進行中とのこと。

新プロジェクト発表の最後には隈研吾と株式会社ケン・コーポレーション常務執行役員の高山一頼氏(※)も登壇し、「自分が手がけた高輪ゲートウェイ駅からの軸線にある白金台のプロジェクトに縁を感じました」(隈)、「隈先生がデザインされた白金台のプロジェクトを成功させて高級住宅業界に一石を投じたいです」とそれぞれコメント。

後半は、クリエイティブディレクター・辻愛沙子がモデレーターを務め、「不動産をもっと自由に~不動産業界の未来について~」をテーマに隈、桜井氏、桜木氏のトークショーを実施。新プロジェクトのキービジュアルを用いた新聞広告を見て「新しい映画が始まるようでワクワクします」と感想を述べた辻に対し、「この中には『些細なことでも社会を変えていくことがある。それを継続的に続けることが大事』という、この社会や業界に対する我々のメッセージを綴っています」と桜木氏が述べ、あるいは桜木氏からテクノロジー企業の新設や配信者専用住宅の開発といった近い将来の同グループの構想が明かされた上で、10年後、50年後という単位で三者が思う業界の未来が語られました。

著しい速さで成長を遂げる東通グループ。熱量たっぷりの事業戦略発表会は東京、ひいては日本の不動産業界に新たな一石を投じることを期待させる充実の内容でした。

※高山一頼氏の「高」はハシゴダカ。

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