【インタビュー】歯が生える前からの口育で、むし歯や歯周病を予防する「赤ちゃん歯科」

2024-04-24 23:55

埼玉県春日部市のわたなべ歯科では「予防こそ最高の医療」を理念に、赤ちゃん歯科をはじめ患者さんの笑顔と健康のサポーターとして歯科医療を提供しています。赤ちゃん歯科と聞くと、まだ歯が生えていないのに歯医者?と不思議に思う方がいるかもしれません。実は歯が生える前からのむし歯予防こそ、生涯にわたるお口の健康、ひいては全身の健康へとつながるのだそうです。そんなわたなべ歯科で注力している赤ちゃん歯科について、同院の口育士・仲井真縁さんに話を伺いました。

貴院の特長について教えてください。

わたなべ歯科は【予防こそ最高の医療】の考えのもと、治療ではなく、予防を大切にしています。 歯の病気である“むし歯”や“歯周病”はほとんどが予防していけるものが多く、それらは生活習慣が大きく関与しています。生活習慣病の側面が強い疾患が歯科疾患であると捉えています。
つまり生活習慣を理想的なものに近づけ、環境を整えていくことで、予防というのは案外、簡単に行えることがわかります。 このようなことから、全身健康や日々の生活の充実度を指し示す指標でもある笑顔を守っていくために、一般的な対処療法的な関りでなく、長い目で見た患者さんの幸せを第一に考えた歯科医療を提供していくことを大切にしております。

さまざまな職種の方がいらっしゃる理由を教えてください。

当院は【笑顔と健康のサポーター】を医院理念とし、お口の中だけに限らず、医科と連携をとる“医科歯科連携”や、管理栄養士が栄養をサポートする“栄養歯科”、むし歯や不正歯列(歯並びの問題)を幼少期から予防していく保育士による“赤ちゃん歯科”を展開し、専門性をもったプロたちが、1人の来院者を包括的にサポートする、多職種連携を行っています。

一言に“栄養”や“保育”といっても、その分野はとても奥深いものです。
それぞれのプロが専門知識を持ち合わせることで、来院者へのより具体的な健康へのサポートが可能になります。
もちろん私たちは歯科のプロですが、お口という臓器の一部を扱っていくうえで、摂取している栄養や、それを幼少期から離乳食や幼児食としてどのように摂取していくかなどは、専門家の知識と、それに裏付けられたアプローチが欠かせません。

歯科の専門家として正しい知識だけをお伝えするのは“机上の空論”になりがちです。
一人ひとりの生活スタイルにあわせた食事の改善や、望ましい生活習慣の獲得などを
より深い知識をもった専門家と相談できることは来院される方々にとってとても有益なのではないかと考えています。

赤ちゃん歯科について教えてください。

赤ちゃん歯科とは、生後間もない頃からの抱っこの姿勢や、おしゃぶりの使用、指しゃぶりの影響など、お口の機能の発達を促すまたは妨げる要因についての情報提供や、歯が生え始める前からの適切なお口のケア、フッ素の使用についてのアドバイス、定期的な歯科検診の重要性をお話ししています。それだけでなく、むし歯を引き起こす可能性のある食品の避け方、健康な歯のための栄養素に富んだ食事についての栄養指導や、正しい咬み合わせや歯並びの発達をサポートするための早期介入、適切な時期における矯正治療の開始に関する情報などをお話ししていきます。

院内で行われる赤ちゃん相談会では、上記の内容を、養育者のお悩みにあわせてお話しし、子どものお口の健康に関する疑問や不安を解消し、実践的なアドバイスを行っています。

また、院内で赤ちゃん歯科を発信する傍ら、まだまだ歯科医院でも実践院の少ない赤ちゃん歯科を広め、幼少期からの口腔や身体を健康に保ったり、能力を最大化させるために情報を発信したり、アドバイスをしてくれる歯科医療従事者を増やすべく、歯科医院向けのオンラインセミナーも開催しています。

妊娠中から赤ちゃんのためにどのようなことができるのでしょうか。

赤ちゃんが妊娠後期にどのような姿勢で過ごしていたかというのは、出生後の様子に大きくあらわれます。たとえば、先にも述べたような、お口の成長のポイントとなる抱っこの姿勢がうまくできるかどうかは、胎生期の影響が出やすいということもあり、妊娠中の時から姿勢や体癖に気を付けてもらったり、赤ちゃんが過ごしやすいような体勢のアドバイスを行います。
また、出生直後に歯科医院に通院していただくことは難しいため、出生間もなくから始まる抱っこや(ミルクも含む)授乳時の姿勢、ゲップの出し方なども、情報と共に実践を交えて、妊娠中に知っておくことが大切だと考えているので、その練習も一緒に行います。
妊娠の週数によっては、つわりで辛い思いをされている方もいらっしゃるので、場合によっては栄養のアドバイスを行います。栄養に関しては、胎児期の赤ちゃんの状態に直接関係してきたり、出生後、ママが授乳をしていくうえでもとても重要な分野だと考えていますので、妊娠中・出生後には特に栄養に意識を払われることをお伝えしています。

ママさん、パパさんへのメッセージがあれば教えてください。

赤ちゃんの誕生は、親御さんやその周囲の方々を幸せにしてくれます。毎日少しずつ成長していく姿に、育児を楽しんでいる方々も多いと思います。
その一方で、月齢が進んでくるにつれ、変化する赤ちゃんの発達に戸惑い、悩みを持ち始める方がいるのにも関わらず、その悩みや不安を相談できる医療機関はそう多くありません。母の勘、親の感覚というものは素晴らしいもので、『子どもの○○が気になる』というお悩みは、早めに気づき、アプローチができてよかったというものがほとんどです。
医療機関というと、何か問題がないと訪れにくいものだというイメージがありますが、ふらっと友人に相談しに行く感覚で赤ちゃん歯科にいらしてくださいね。

<取材協力>
わたなべ歯科
仲井真 縁(保育士)
聖徳大学短期大学部保育科卒業
保育士、口育士、健康管理士として 埼玉県春日部市開業わたなべ歯科にて勤務
幼少期からのむし歯予防や、幼少期からのお口の発達をサポートする “赤ちゃん歯科”は、育児やお口の育ちを心配する養育者の悩み解消の場としても喜ばれている
https://www.watanabeshika.net/

<クリニック情報>
わたなべ歯科
埼玉県春日部市中央1-21-2 第二駐車場ビル1F

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