【インタビュー】好きな食べ物は〈食べ物〉 デビュー6周年の肥満落下系堕天使アイドル びっくえんじぇるが“食”を語る

2024-05-01 11:00

アイドルといえば“スリムで小顔”。「ちゃんと食べてるのかな?」と見ているこちらが心配になるくらい痩せているのがアイドルの一般的なイメージだが、そんな常識を覆す女性二人組アイドルが今回のゲスト。その名は肥満落下系堕天使アイドル〈びっくえんじぇる〉。ふたり合わせて、なんと体重200キロという超重量級のアイドルユニットだ。一瞬、「え?!」と思うかもしれないが、そのアイドルとしての実力は折り紙付きで、多くのメジャー番組出演やアイドルフェス出場、アパレルや飲食店コラボに加え、自ら企画・撮影・編集まで手がけるYouTubeチャンネルの登録者数は18万人を超えるというから驚きだ。よくよく考えてみると、「舌が肥える情報を発信する」わが舌肥に、こんなにも相応しいゲストはいないだろうということで彼女たちへのインタビューを敢行した。

今回が舌肥初登場なので、自己紹介をお願いします。

大橋:はい、「愛とボリュームBIGサイズ!あなたの心もドデカくあげます!!」。からあげ担当、リーダーの大橋ミチ子です。

多田:はい、「今日も一緒に~?\マヨビーム!/キミのハートに~?\マヨビーム!/あなたの血液~ マヨネーズにしちゃうぞ~!」。マヨネーズ担当の多田えりです。

結成のきっかけを教えてください。

大橋:もともと私がぽっちゃりアイドルをやってたんですけど、デビューして3年弱でそのアイドルグループが解散になった時に、太っているからアイドルはできないんだって世間に思われたくない、このままで終わりにしちゃダメだと思って、おデブアイドルグループを結成しました。前のグループではプロデューサーがいたんですけど、私はずっと「ぽっちゃり女子の希望の星になりたい」っていう目標があったのと解散が悔しかったんで、ちょっと頑張りたいなと思って自分でプロデュースを始めました。

ぽっちゃりを前面に出すということは、大食いタレントとしての活動がメインになるのですか?

大橋:実は私たち、たくさん食べて太ったっていうより、高カロリーのものが好きで食べてたら太ったみたいな感じなので、大食いではないんですよね。1回で5人前食べるとかってのはちょっと難しいかな〜。

多田:そうですね。2人前ぐらいが限界かな。悲しいんです、それが。いや、ホントに無限に食べられる胃袋が欲しいです。そうめんかラーメンかって言われたらラーメン選ぶし、塩味かマヨネーズかって言われたらマヨネーズ! みたいな。そういうことなんですよ。高カロリーと脂が好きみたいな。あと、多分我慢してなくて、食べたいなって思ったら食べちゃうみたいな。

大橋:そう、だから結構よくYouTube動画のコメント欄で「そんなに太ってるんだからもっと量食べれるでしょ」みたいに書かれることや、直接言われることも多いんですけど、ここまでくるのに一気に太ったわけじゃなくて、何年もかけてここまで太ってるので。多分めっちゃ食べられる人だったら1カ月で20キロ太るとかあると思うんですけど、私たちは何年も何年もかけてのこの体重っていうところが大食いタレントさんにはなれない理由かもしれないです。

多田:実は私、大食いの動画がすごい好きで、大食いのユーチューバーさんの動画をめっちゃ見てた時期があって。見てると、なんか自分もいけるんじゃないかっていう錯覚に陥って、某大食い番組に応募したら書類通っちゃって予選でお寿司を食べました。ほかの優秀な方は60皿とか食べてたんですけど、私は普通に15皿ぐらいで無理。やっぱ食べれなかったです。

大橋:あ、ちなみに私、アメリカでハンバーガー早食い競争があって優勝したことあります。3歳の頃の話ですけど。賞品はTシャツだけだったらしいんですが、なんか貰ってたみたいです。

ご家族の食欲事情と体型って似てるんですか?

多田:私の家族はぽっちゃりとはしてるかもしれないけど、割と普通体型に近いかも。私みたいに100キロとかはないですね。

YouTubeで観たんですけど多田さん、小学校の3年生ぐらいの時、ほかの子の倍ぐらいありませんでした?

多田:そんなところまでチェックしてくれてたんですか? ありがとうございます! そうなんです、なんかほかの子と体格が全然違って大きかったですね。兄とかは、ぽっちゃりの時期もあれば部活でシュッとなった時期もあった感じで。私も一応バスケ部ではあったんです。全国大会にも出たんですよ。その時が人生最高に細かった時で63.4キロでした。ただ、50キロ台になったことはないですね。でも太ってなかったらアイドルになろうとかも思わなかったかもしれないし、そう考えるとこんな自分の人生でもよかったなってすごく思います。

これまでで食べた中で一番美味しかったものってなんですか?

大橋:それ、むちゃくちゃ難しいですね。もうどれも全部違って、もう全部いいんですよ。だから好きな食べ物は? って聞かれたら「食べ物!」って答えるぐらい、世の中美味しいものが多すぎて。しかも全国ツアーを今やらせていただいてるんですけど、その中でもいろんな地方に行くと色んな美味しい食べ物にまた出会うじゃないですか。またもう全部美味しいってなっちゃって、なかなか一番が決められないのが最近の悩みです。でも例えばラーメンなら、この間福岡に行った時に本田商店というラーメン屋さんに行きまして。そこのラーメンは本当に美味しすぎて、通販のラーメンも買いました。あと東京で物産展に出店するってことだったんで、そこにも私たち行ったりとかもして。

多田:店主さんと仲良くなりつつあるかも。

大橋:そもそも、その本田商店も東京ラーメンフェスタというイベントがあって、そこで食べてめちゃくちゃ美味しいってなって。しかもその時、すでに4杯くらい食べてて、最後もうお腹いっぱいで、でもラスト最後がんばってもう1杯ぐらい食べるかってなって食べた時に「一番だ!」ってなったんですよ。そう、胃が空いたんです。そういったこともあって、福岡行った時には絶対もう店舗で食べたいねって言って食べに行きました。

逆にキツかった食べ物はありますか?

多田:基本的にやっぱり「好きな食べ物は?」って聞かれると「食べ物!」っていうぐらい食べ物好きなんで、キツいって思うものってそんなにないかもしれない。

大橋:それこそ、企画とかで1万円分食べ切るまで帰れませんとか、そういう企画になってくると6時間食べ続けるとかになってくるんで、もうキツいなとかはあるんですけど、お腹いっぱいでキツいって感じですね。まだ食べ物が嫌いとかはないですね。

食べている時は、どんなことを考えていますか?

多田:どうやったら一番美味しく食べれるかっていうのを常に考えながら食べてるみたいなところはありますね。

大橋:手巻き寿司で何を挟んで、どう重ねたら一番美味しいのかとか。生配信中にその討論で30分ぐらい使ったこともありました。いかに美味しく巻けるか、口の中入れて舌の上に乗った時の順番とかにこだわって。で結局、食べたやつは微妙でした(笑)

YouTubeでいろんな動画をアップされてますが、お腹がキツかった企画はなんでしたか?

多田:企画としてだったら、牛丼全種類がたぶん一番量的には多かったかもしれない。二泊三日でゲストも呼んだりして。

大橋:ほんと普通にご飯がパンパンに入ってて、それを全種類なんで20種類くらいだったかな? 1日に6個くらい食べて、ゲストさんには4個くらい食べてもらったかな。

多田:でもYouTubeっていうお仕事をしてなかったら、こんなに牛丼を食べることもないじゃないですか。全種類買ってくるとか、全種類食べるってすごい夢でもあったんで、お腹いっぱいでパンパンだな、大変だなとも思いつつも、でもなんか“これができる今”って超楽しいなって思いながら食べてます。

大橋:だって牛丼全種類食べる人なんてどれぐらいいるの?って話じゃないですか。それを私たちやっちゃってるんですよ。最高です!

大食いではなく、カロリー度外視で美味しいものを食べることに真剣なびっくえんじぇるのおふたりだが、デビュー6周年を記念した7都市全国ツアーの最終公演となった渋谷のVeats Shibuyaで行われた4月29日(よい肉の日)のコンサートでは、多くのファンの前で新メンバー募集を発表。最後に、新メンバーとともに叶えたい夢を聞いてみた。

Veats Shibuyaでのコンサートの様子。終盤には新メンバー募集も発表された。ちなみにオーディションは七輪焼肉安安で焼肉を食べながら行われるそう。

大橋:ホントにたくさんの夢がありまして。それこそ例えばYouTubeだったら、今までふたりだとそれなりにしか食べれなかったものを、メンバー増えたら5キロとか、たくさん食べれるなっていうのもありますし。それとアイドルだったら、やっぱり最終目標は東京ドームでワイヤーに吊られて「お空から落っこちた※」をリアルに表現するっていうのがひとつの目標です。もっとほかにもたくさん夢がありますけど、新メンバーが入っていろんな夢をみんなと一緒に叶えていけられたらなと思ってます。

多田:ふたりでも最高なびっくえんじぇるだと思うんですけど、新メンバーが増えた時にいろんな可能性もまた広がってくるなと思いますし、それこそ増えたことによってもっと見つけてくれる方が増えるかもしれないし。ひとつの目標っていうよりは、アイドルとしても、ユーチューバーとしても、びっくえんじぇる自体が、いろんな夢を叶えていける存在になるんじゃないかな。団結していろんな夢に向かってがんばっていきたいな。私たちだからこそ、私たちしか叶えられない夢ってすごくたくさんあるんじゃないかなと思いますし、多分こう歩んでいく中でそれって色々見つかることでもあるのかなとも思うし、ホントに可能性は無限大だってワクワクしてます。

※「私たちお空から落っこちた。肥満落下系堕天使アイドルびっくえんじぇるです!」という自己紹介のくだり

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