外国為替市場できょうも1ドル=154円台と歴史的な円安水準が続くなか、財務省の神田財務官は「過度な変動がある場合には、政府が適切な対応をとらなければならない」と話し、市場をけん制しました。
財務省 神田真人財務官
「投機などによって過度な変動、無秩序な動きがある場合には、マーケットが機能していないわけですから、政府が適切な対応をとらなければいけないことがあります」
神田財務官は改めて市場をけん制したうえで、「日本銀行を含む各国の中央銀行当局とは緊密に意思疎通を図っている」と説明しました。
円相場をめぐっては、先月29日に1ドル=160円台をつけたあと、6円近く円高に振れたほか、今月2日も一気に4円以上円高に進むなど、1週間で8円を超える大幅な値動きとなりました。
政府・日銀が2022年の9月に為替介入を行った際は、その直後に神田財務官が「断固たる措置に踏み切った」として、介入の実施を明らかにしていました。
ただ、今回、為替介入を実施したかどうかは明らかにしておらず、この理由について「為替の介入といった動きについてコメントする方が普通ではない。あの時は数十年ぶりで、例外的に申し上げた」と説明し、介入を行ったかどうかについてはきょうも言及しませんでした。
先週金曜日に円相場は一時、1ドル=151円台まで円高方向に振れましたが、円売りの流れは変わらず、きょうは1ドル=154円台での取引となっています。