■セイコーゴールデングランプリ陸上2024東京(19日、国立競技場)
女子やり投でパリ五輪代表に内定している北口榛花(26、JAL)が、6回目の投てきで63m45をマークし大逆転優勝を果たした。
今大会は昨年の世界陸上ブダペスト銀メダル、フロル・デニス・ルイス・ウルタド(コロンビア)、銅メダルのマッケンジー・リトル(オーストラリア)ら、多くの強豪が参戦。
北口は昨年の世界陸上ブダペストで金メダルに輝き、パリ五輪代表に内定。今年は4月27日のダイヤモンドリーグ(DL)蘇州で優勝し、5月5日の水戸招待でも優勝と、好調をキープする中で今大会に挑んだ。
選手紹介では笑顔で会場の大歓声に応えた北口、1投目は助走でスピードに乗れず、60m20。投げ終わった瞬間に首を横に振った。2投目も60m19、3回目は58m30と記録を伸ばせず。3投目を終えてトップはT.ピーターズ(30、ニュージーランド)の61m19。
追いかける北口の4投目、会場に手拍子を求めると大きな手拍子が。会場の後押しを受けてやりを放ったがファール。なかなかリズムに乗れない。
5投目でフルタド(33、コロンビア)が62m06でトップを逆転すると北口の5投目、会場の大きな手拍子に乗って助走を切るとやりはグングン伸びて62m02。トップのフルタドにあと4cmに迫る投擲を見せた。
そして、北口が得意な最終6投目、リズムよく助走に入ると大きな掛け声と共にやりと投げると綺麗な放物線を描き、63m45と大逆転。またも6投目での逆転で優勝を飾った。
試合後、北口は「もう何回目なんだろうっていう感じなんですけど(笑)」と逆転優勝に笑顔をみせ「負けるより勝った方が良いのでうれしいです。例年より多くの方がスタジアムに来ていただいているように感じたので、とてもいい雰囲気で試合ができた。これがずっと続くといいなと選手としては思います」
「(今日は)勝ちはしましたが、記録的にはまだ十分ではないので、少しずつ自分の投げに近づいているとは思うので、これからパリまでまだ時間があるのでゆっくり調整していければなと思います」と気持ちを切り替えていた。