台湾の頼清徳総統は、台湾を包囲する形で軍事演習を行った中国に向け、改めて交流を呼びかけました。一方、頼総統は台湾を訪れているアメリカの超党派議員団と会談しています。
台湾の新しい総統に就任した頼清徳氏は、中国との関係について「現状維持」を訴え、交流の再開を求めましたが、中国は「台湾独立を図る行為に対する懲らしめ」などとして、台湾を包囲する形で24日までの2日間、軍事演習を行いました。
演習を終えた後の26日、頼総統は中国に向け、ともに地域の安定という重責を担うべきとの考えを示し、「交流と協力を通じて、お互いが理解しあえることをとても期待している」と改めて呼びかけました。
一方、頼総統は27日、台湾を訪れているアメリカ下院の外交委員長マイケル・マコール議員ら超党派の議員団と会談。
中国による軍事演習直後の議員団の訪問は、アメリカによる支援の姿勢を鮮明にする狙いがあるとみられます。
アメリカの超党派の議員団が台湾を訪問し、頼清徳総統と会談したことについて、中国外務省の毛寧報道官は、「一つの中国の原則」に反するもので、台湾独立分裂勢力に間違ったシグナルを送るものだと批判しました。
そのうえで、「中国はこれに断固反対し、アメリカに対し厳正な申し入れを行った」としています。