【環境再生型農法】“八百結び農法”でサツマイモ基腐病克服、多様な作物に導入も/壌結合同会社

2024-05-30 20:42

壌結合同会社(よみ:つちむすび、所在地:東京都渋谷区)が推進する、「八百結び(R)プロジェクト」。

地域の畜産農家が排出する糞尿や家庭用生ゴミなど、本来廃棄される有機物を独自の“バイオスティミュラント”と掛け合わせて、付加価値の高い農業用資材(産土・培養水)を生成。地域農家に供給することで、無農薬栽培、減農薬栽培をサポートする取り組みだ。

壌結合同会社ロゴ
壌結合同会社 八百結び農法イメージ

“バイオスティミュラント”は植物に対する非生物的ストレスを制御することにより、気候や土壌のコンディションに起因する植物のダメージを軽減。健全な植物を提供する新しい技術のこと。

壌結合同会社の八百結びプロジェクトでは、土壌微生物の活性を通じて、「地球本来の循環サイクルの実現」を目指す。微生物の活性によって農地の地力を向上させるとともに、収穫された残留農薬ゼロの安全でより美味しい作物は、高付加価値のブランド品として、地域のスーパー、道の駅などで販売。不要なものを八百結び農法によって再生することで、地域循環型の社会を推進している。

サツマイモ基腐病を克服

壌結合同会社では、「八百結び農法(R)」によって鹿児島県内の圃場でサツマイモ基腐病を克服したと、2024年5月28日に発表した。

鹿児島県内で地方創生に取り組む、錦フロンティアコーポレート株式会社(所在地:鹿児島県錦江町)の協力を得て、鹿児島県南大隅町で「八百結び農法(R)」による実証栽培に取り組んできた成果。

2023年度の実証栽培で、慣行栽培区では防除をしたものの一部基腐病が発生したが、八百結び農法区では基腐病の発生がなかったという。

この成果を受け、2024年度は実施圃場を拡大する。

サツマイモ基腐病とは

「サツマイモ基腐病」は、糸状菌(カビの一種)が原因で、主にサツマイモ(ヒルガオ科:かんしょ)に感染する病害。

感染するとサツマイモの地際部の茎が黒変し、病徴が進むと葉や茎が枯死。その後、塊根(芋)が腐敗する。

他の病害に比べて感染力が強く、短期間で被害が拡大。多発した圃場では大幅な減収が見られるなど重大な被害をもたらす。

従来の「サツマイモ基腐病」対策は、病原菌を「持ち込まない」「増やさない」「残さない」の三つが柱。総合的な取組が重要とされ、「種芋圃場は栽培終了時まで徹底的に薬剤で防除する」ために各県において防除対策をまとめた「防除暦」などが整備されてきた。


しかし、薬剤による消毒・防除は、少なからず多くの土壌微生物にもダメージを与える。一方で、「八百結び農法」は消毒を行わず、土壌微生物を活性させる環境再生型の農法。今回も土壌微生物を活性させる方法を用いて、サツマイモ栽培を実行した。結果、土壌微生物が活性して、生物多様性を取り戻した土壌において、サツマイモ基腐病の発生を防ぐことができたという。

“八百結び農法”実証結果

慣行栽培区・八百結び農法区 基腐病発生状況などの違い

慣行栽培区では、防除をしたものの一部基腐病が発生して、発病株の抜取りを行ったためマルチ(株元を覆うシート)が見える状態となった。

一方、八百結び農法区では基腐病は発生しなかった。また、定植日や株間などの条件は同じものの、健康的にイキイキと微生物活性した八百結び農法区では、同日の撮影ながら葉は青々とした色を保つ状態と生育における違いが確認できた。

慣行栽培区・八百結び農法区 両圃場の様子(同日撮影)
慣行栽培区・八百結び農法区 両圃場の様子(同日撮影)

収穫されたサツマイモは一定期間貯蔵される。収穫から半年が経過し、栽培協力した生産者からは、「八百結び農法区で収穫されたサツマイモは、他の圃場で収穫されたサツマイモと比較して、腐れが出ることなく良質な状態を保っている」との報告が上がっているという。

収穫されたサツマイモの様子(1株分)
収穫されたサツマイモの様子(1株分)

2024年度の八百結び農法区は3haに拡大、再現性確認へ

2023年度の実証栽培の結果を受け、鹿児島県南大隅町のサツマイモ圃場では、2024年度は八百結び農法区を約3haに拡大して、再現性の確認に入る。壌結合同会社はすでに大隅エリアにおける八百結びの産土の増産を完了し、対象圃場への散布を開始している。

八百結び農法 対象圃場
八百結び農法 対象圃場

多様な作物で導入が進む八百結び農法

なお、壌結合同会社では八百結び農法の対象を“原則、全ての作物”としており、サツマイモだけでなく、多様な作物の栽培で、八百結び農法の普及に取り組む。

すでに導入実績のある作物は、米(水稲)・小麦・とうもろこしなどの穀物、大豆・そらまめなどの豆類、ブロッコリーや春菊・なす・トマトなどの野菜や、玉ねぎ・りんご・いちご・バナナなどの果物、さらには日本茶や、ワイン原料のピノ・ノワールなど、多岐にわたる。

八百結びブランドの公式オンラインショップも開設されており、一部の加工品や、時期によっては作物の通販購入も可能だ。

壌結合同会社は八百結び農法の取り組みを通じ、2050年カーボンニュートラル宣言(2020年10月26日)を受けて農林水産省より発表された「みどりの食料システム戦略(2021年5月)」内で掲げられた「土壌微生物機能の完全解明とフル活用による減農薬・肥料栽培の拡大」「耕畜連携による環境負荷軽減技術の導入」「バイオスティミュラントを活用した革新的作物保護技術の開発」目標への貢献をめざすとしている。

SDGs

壌結合同会社 企業概要

  1. うちの王様にはどうしても抗えない【第341話】「音につられる」
  2. 米グラミー賞 トランプ政権の移民政策に複数アーティストが抗議 ビリー・アイリッシュさん「声上げなければ」 米音楽界“最高の栄誉”の賞
  3. ダライ・ラマ14世に「グラミー賞」 米音楽界で“最高の栄誉” 瞑想語る作品で 中国政府「芸術の賞を政治の道具とすることに断固反対」
  4. 【速報】2月1日までに約456万人が期日前投票 前回比97.46%でスタート 入場整理券の郵送遅れも影響か
  5. “グーグル社員になりすまし”取引先100社以上に虚偽メールか…日本法人の元派遣社員(33)を逮捕 正社員応募も不採用に不満か 警視庁
  6. 「『嫌だ』と言える環境ではなかった」連続強盗“ルフィ事件”犯罪組織幹部・藤田聖也被告(41)の被告人質問 強盗致死などの罪で起訴 東京地裁
  7. 【 工藤静香 】 カプセルトイに大興奮 スタッフのためのはずが…「私が沼りました」 念願のお目当てゲットに満足
  8. 【独自】香港5100万円強奪 “事件直後”の画像入手 香港“金密輸ビジネス”関連は? 羽田・強盗未遂の被害男性は2か月前にも“9500万相当”盗難
  9. ネコの歩く姿に違和感。サルの赤ちゃんがその体にギュッと抱きついている!?【海外・動画】
  10. 「中国による虚偽情報などの拡散増加」 比上院議員“安全保障上の問題”と危機感 南シナ海の領有権対立背景に両国の“SNS情報戦”激化
  1. JR京葉線 午後6時50分ごろ運転再開見込み 八丁堀駅のエスカレーター燃え運転見合わせ
  2. 金価格が急落 3500円以上も値下がり 「サーキットブレーカー」発動も “FRB人事”で利下げに対する不透明感が拡大
  3. 「外国人が住みにくい街を」埼玉・川口市長選挙で複数の候補者が外国人排斥を堂々と訴え…事実に基づかない演説も 市内に住むクルド人には毎日のように誹謗中傷メールが
  4. 緊急避妊薬「ノルレボ」処方箋なしできょうから購入可能 薬剤師の目の前で服用するルール ドラッグストアなどではプライバシーに配慮した販売
  5. 【速報】群馬・桐生市内の信用金庫で強盗 目出し帽の男が現金奪って逃走中 現場には箱のような不審物を放置
  6. 【 フワちゃん 】 「反省と精進が必要だったから、フワには。まだまだ人間が出来てねえってことで。たっぷり、休みました」 活動休止中の状況明かす 「『致し方ねえ~!!』っていうこともいっぱい」
  7. 【脳出血で療養中】清原翔さん 「昨日みんなが祝ってくれた!」 33歳の誕生日迎え 友人との一コマ ファン祝福「あなたの笑顔はいつまでも無敵」「充実した年に」
  8. 【 穂川果音 】 「たまに無性に食べたくなる」 たこ焼き & ハイボールを満喫 ファン反響「ホッコリする」「いいですねー」
  9. 「私、もう、殺されると思いました」愛知・豊田市の殺人放火事件 逮捕の男の元交際相手が語る恐怖「全身ボコボコにされて監禁されて…」
  10. 【 新日本プロレス・棚橋弘至 】 「いいベルト うちに持って帰りたい(笑)」 読書家・棚橋社長が書店界の王座決定戦に降臨
  11. ダイハツが初の量産型EV発表 あえての“商用車”でこだわりのスペック 三菱ふそう・鴻海も国内に新メーカーへ 普及のカギとなるか?
  12. 畳んで収納“布の浴槽”とは?家を広く使う「スぺパアイテム」続々【THE TIME,】