【獣医師コラム】ペットを飼うなら、犬?猫?ペット選びの際に知っておいてもらいたいこと

2024-07-15 17:20

これからペットを飼う方へ。犬を飼うか猫を飼うか、もうすでに決めていますか?家族間で意見が分かれているという方もいるかもしれませんね。ペット選びの際に知っておいてもらいたいことをお話します。

ペットとのスキンシップはどれくらいとりたいですか?

イメージ画像

ペットと接する時間は人それぞれです。

動物が好きで飼いたいけれど、仕事が忙しくあまり一緒にいる時間が取れない人。

自宅にいる時間がながく、ペットとの時間をたくさん取れる人。

旅行好きで留守がちな人など。

仕事やライフワークなどの違いにより、ペットと接する時間は人によってかなり差があります。

あなたはどうでしょうか?

ペットにかかわれる時間はペット選びにとって重要です。

一人暮らしで忙しい方には猫

一人暮らしで朝早くに仕事へ出かけて、夜遅くに帰ってくるようなライフスタイルの方には猫が合っているように思います。

小型犬を室内のみで飼われている方もおられますが、できれば犬は外で散歩させてあげて欲しいとわたしは思っています。

犬の精神安定には外での運動が欠かせないと考えているからです。

運動量という意味では小さな犬なら室内だけでも足りるでしょうが、あまりにも留守番の時間が長いと犬によっては分離不安(精神的不安が強く、留守中に鳴き続けたり、敷物をかじったりなどのイタヅラがエスカレートすること)になる犬もいます。

猫は構われすぎるとストレスになる場合もあり、特に仔猫のうちから執拗に構われると神経過敏な猫になってしまうこともあります。

こうなると、突然人の足を噛んでくるといった行動にでることもあるため、放っておく時間は大切です。

猫は一人が得意なので、留守がちの方には猫が適しているといえるでしょう。

散歩や運動好きな方は犬

私の知人で、犬を飼ってから持病の糖尿病がだいぶよくなったという方がいました。

犬を飼って毎日2回散歩にでかけていたら、血糖値が下がってきたということでした。

お散歩や運動が好きな方には犬がよい相棒になってくれるでしょう。

または、本来は出不精なんだけど、これから健康のために散歩を続けたいなぁ、と思っている方には犬はあなたの運動を習慣化する手助けをしてくれるかもしれません。

猫にリードをつけて散歩している方もいますが、運動としての散歩をしたい方には、少し物足りないはずです。

ペットにどれくらい費用ががけられますか?

イメージ画像

犬や猫を飼うのに一年間にどれくらいお金がかかりますか?といった質問をネットの記事でみかけることがあります。

それに対して、保険会社やペットフード協会などがアンケート結果を公表していますね。

しかし、飼い主さんがペットにかける費用にはかなり個人差があるようです。

それでも、犬と猫を比べた場合、「犬のほうがお金がかかる」という意見に反論する人はいないのではないでしょうか?

犬は「登録」や毎年の「狂犬病予防接種」など、法律で決められたこともありますし、フィラリア予防もあります(猫にもフィラリヤ予防する方が最近は増えてきました)。

ペットフードは犬も猫も低価格のものから高価なものまでそろっていますが、超小型犬以外は犬のほうが食べる量が多いのでその分費用もかかります。

混合ワクチンも、犬のほうが高価な場合が少なくありません。

避妊・去勢手術に関しては多くの場合、犬のほうが費用がかかります。

ペットは飼いたいけれど費用が気になる、といった方には猫のほうがいいかもしれません。

ペットの世話を主にするのは誰ですか?

イメージ画像

一人暮らしの方ならペットの世話はご自身ですることになると思いますが、家族で暮らしている場合、だれが一番ペットの面倒をみるのかは自然と決まってくるようです。

飼う前からペットの世話係ははっきりさせておいたほうがいいかもしれません。

子供は面倒をみない

ペットショップに行ってかわいい子犬や仔猫を見るとついつい我が家に迎え入れたくなります。

お子さんは特にそうですね。

お子さんの場合ペットの世話は長続きしないことが多いようです。

お子さんが「ペットが欲しい」と言った場合、親御さんが動物好きかどうかよく考えてから飼育したほうがいいです。

お子さんがまだ小さいのなら、ペットの世話はすぐにでも親御さんの役割になることが多く、成人に近い年齢の方でも、数年後には親御さんのほうに役目が回ってくることことも多いようです。

知人の例ですが、大学生の娘さんが犬を欲しいといって飼うことになりました。

数年はしっかり世話をしていましたが、結婚されて実家を出ることになり、そこへは犬を連れて行くことはできなかったため、犬の世話はその後、お父さんがすることになりました。

ところが、お父さんは犬が苦手だったのです。

そこで、私のところに「どうしたらいいのか?」と相談にこられました。

その方の場合は苦手ではありましたが、最後までなんとか犬の面倒をみてくれました。

ただ、なかには手放さなくてはならなくなるケースもあります。

ですので、お子さんがペットを飼いたいと言った場合には、実際には親御さんが世話をできるペットにしたほうがいいと思います。

大型犬の飼育はよく考えてから。

わたしが、獣医師になった今からおよそ25年前は、シベリアン・ハスキーやゴールデン・レトリバーなど大型犬を飼育している方が多くいました。

漫画やテレビの影響もあったと思います。

現在大型犬を飼う人が少なくなったのは、飼育のハードルが高いからだと思います。

大型犬の子犬はとてもかわいらしいですが、犬をはじめて飼う方には大変なことも多いため、よく考えてからにしたほうがいいでしょう。

飼い主さんの年齢によっては、大きな犬は日々の散歩や動物病院につれていくのが大変という声もききます。

15年後も犬の世話をできているかなど、特に大型犬の飼育を検討されている方は、今一度考えてみてください。

まとめ

イメージ画像

ペットは生活にうるおいを与えてくれます。

その反面、日々の世話や病気になった場合などには大変なこともあると思います。

犬が好きだから犬を、猫が好きだから猫をといった好みだけではなく、ペットを選ぶ際にはご自身のライフスタイルや環境などを考慮してからにしたほうがいいというお話をさせていただきました。

みなさんの、ペット選びの参考になれば幸いです。

関連記事

犬が寒いと感じる温度は何度?秋冬の適切な温度や対策方法について
飼い主を『布団代わり』にする柴犬…幸せそうな『爆睡っぷり』がかわいすぎると41万再生「完全に人間化してるw」「子どもみたい」と悶絶
老犬が『おじいちゃんおばあちゃんとお散歩』していたら…まるで『桃太郎』のように仲間が集まる光景に18万再生の反響「平和すぎるw」の声
犬の鳴き声がもつ意味とは?犬の気持ちを理解してしつけや騒音対策に生かそう
愛犬が早死にする可能性も…今すぐにやめたい5つの飼い方

  1. 赤ちゃんが生まれた時から一緒にいる犬→大きくなったら…あまりにも尊い『成長記録』が19万再生「どちらも気になる存在」「仲良しさん」
  2. 【 高橋名人 】 目を手術 「白内障と硝子体出血です」 転倒した時に右目を殴打・眼球内に出血 【 16連射 】
  3. 朝、目が覚めて『腕が重いな』と思ったので布団をめくってみた結果…思わず悶絶する『まさかの光景』が31万再生「寝坊の原因w」「たまらん」
  4. 仕事中、母親から『犬の様子』が送られてきて…留守番中にみせた『まさかの行動』が25万表示「サイズぴったりで笑った」「まな板の上みたいw」
  5. ちーちゃんですけどもっ【第339話】「購入した後に」
  6. 全ての部屋の非常用ボタンがつながらず…赤坂・サウナ店2人死亡火災 受信盤の電源入らず 従業員も事件当時不在 業務上過失致死の疑いも
  7. 酔っ払ってベロベロのパパ→犬のケージから出れなくなり…思わず吹き出してしまう光景が243万再生「立場逆で草」「犬に叱られてるww」
  8. 『ひどい涙やけで売れ残った犬』を飼った結果→治してあげようと奮闘し…まさかの『2年後の光景』が108万再生「諦めない気持ち」「幸せそう」
  9. SBI新生銀行が東証プライムに再上場 旧長銀時代を含め3度目の上場
  10. パックごはん1食284円→319円に値上げ、希望小売価格とは? 販売価格になぜ差がある?【Nスタ解説】
  1. 【 EXILE ・TAKAHIRO 】 "九一分け”  "前髪下ろし” 「正装ヘアスタイル」にフォロワー注目 初のディナーショー完遂に感謝 "この旅の続きを期待して”
  2. 鴨が飛ばないハプニングも…愛子さま初の単独“鴨場接待” 皇室伝統の「鴨猟」で外交団をおもてなし
  3. 千葉・鴨川市のメガソーラー 新たに開発許可区域外での森林伐採が発覚 合計で13か所 約2.4ヘクタール
  4. 【速報】11月の中国人観光客数は今年最も少ない約56万人 高市総理の台湾有事めぐる発言も影響 世界全体では1月から11月で計約3900万人 すでに1年間で過去最多
  5. 中国の新型空母「福建」が台湾海峡を通過 台湾国防部が空撮画像を公開
  6. 「どんなに逆風でも」前橋市長選 小川晶前市長が出馬表明 部下の既婚男性との“ホテル密会”問題で辞職 2026年1月5日告示
  7. 【独自】東京・赤坂の“個室サウナ店夫婦死亡火災” タオルがサウナストーンに触れたことで発火したか 警視庁
  8. 【 熊切あさ美 】 愛犬との別れを報告 「まだ一緒にいたかった」「あまりに急すぎて 心がぽかんとしています」
  9. 【 白血病 】ネイボールさん 「最近、仕事が辛いです」 抗がん剤治療の副作用で 「身体の限界を感じてきました」
  10. “エッグショック”が常態化!?たまご1パック308円 価格はいつ落ち着く【ひるおび】
  11. バドミントン山口茜が宮崎友花との日本勢対決でストレート勝ち 3年ぶりの女王奪還へ好スタート【ファイナルズ2025】
  12. 【速報】高市総理「国民との約束果たすことが出来た」会見で強調 「強い経済」「強い外交安全保障」についても”一定の方向性出せた”