東海道新幹線大混乱の原因となった、保守車両同士の事故。何らかの要因でブレーキがきかず、時速40キロで衝突していたことがわかりました。炎天下で作業が続けられましたが、復旧が遅れたワケは。
【写真を見る】時速40キロで衝突 保守車両同士の事故で東海道新幹線“大混乱”炎天下で復旧作業も…遅れの要因は「壊れ方が思ったよりひどかった」【news23】
保守車両同士の事故で東海道新幹線“大混乱” 炎天下で復旧作業
記者
「豊橋駅です。駅の外にまで長い列ができています。現場には規制線が張られ、警察や市の職員が誘導を行っています」
JR豊橋駅。未明に発生した事故の影響は、夜になっても続いていました。
大阪から東京へ帰る予定の人
「大阪のフェスに行っていて、東京に帰ろうとしたが、始発から止まっててもう大変」
大阪から東京へ帰る予定の人
「どうやって帰ろうかなって。明日の仕事やばいなと」
混雑はJR浜松駅でも。午後9時を過ぎても、駅には500m以上の列ができていました。
人が密集した駅構内は蒸し風呂さながらの暑さに。
東京へ行きたい人
「暑いです。扇風機がないともう熱気がすごくて」
JR東海は22日夜、会見を開き謝罪。
JR東海の会見
「始発より多くの列車の遅延を発生させ、ご迷惑おかけしたこと、深くお詫び申し上げます」
会見直前まで混乱していたようです。
JR東海の会見
「のっけから訂正ですが、発生時刻(午前)3時57分とお手元の資料に記載されているが、(午前3時)37分の間違いでございます」
記者
「蒲郡上空です。東海道新幹線上り線で保守用車両が脱線しています」
22日午前3時37分ごろ、保守用の車両が前に止まっていた別の保守用車両に追突し、脱線しました。JR東海によると、ブレーキをかけたものの、何らかの理由で減速せず、時速40キロで衝突したということです。
この事故で、運転手が首を骨折した他、作業員も軽いけがをしました。
現場では、朝から復旧作業が進められていましたが、22日の蒲郡市の気温は2024年最高となる36.4℃。炎天下での作業に線路脇で水分補給をする作業員らの姿も見られました。
迂回ルート・空の便も混雑
アナウンス
「東海道新幹線では一部区間で運転を見合わせています」
事故を受け、東海道新幹線の名古屋-浜松間は始発から上下線で運転見合わせに。夏休みの旅行客で賑わう駅は足止めされた人たちで混雑しました。
記者
「JR東海の切符売り場では、払い戻しを行う人で行列ができています」
多くの人がルートの変更を余儀なくされる事態になりました。
京都に行く2人組
「敦賀まで行って京都に帰ります。大体4~5時間」
大阪に行く予定の人
「敦賀の方に行って、そこから大阪方面に。暑さだったり、これだけ人もいるので、何より子どもの体調を見ながらって感じ」
「(Q.きょうどこ行くの?)USJ、USJに早く行きたいです」
迂回して関西方面に向かった人もいたためか、北陸新幹線は満席に。通路にも人が溢れる事態となり、東京-敦賀間では臨時列車も運行されました。
また空の便では、全日空や日本航空が羽田-伊丹間を往復する臨時便を運航しました。ただ、こちらもすぐに満席に。
京都へ旅行予定の人
「きょう会わなきゃいけない人がいて、航空チケットを取るにも30分~1時間」
仕事で和歌山へ行く予定の人
「仕事の商談です、和歌山で。慌てて飛行機に切りかえたんですけど、50人待ちで途方に暮れてます」
復旧遅れの要因は「壊れ方が思ったよりひどかった」
JR東海は、復旧に時間がかかっている理由について…
JR東海 施設部長
「保守用車の壊れ方が、当初思っていたよりひどかった。当初もくろんでいた走行スピードより半分ぐらいのスピード。まったく想定していなかった。線路設備も一部損傷しており、枕木を20本ほど交換しなきゃいけない。もろもろ行う中で時間を要した、誠に申し訳ない」