愛犬から読み取れる『不安のサイン』5つ 飼い主が配慮すべきこととNG行為をご紹介

2024-08-08 11:00

犬が不安になっているとき、飼い主さんの態度次第ではさらに不安を大きくしてしまうことがあります。不安のサインを知り、愛犬の気持ちに寄り添った接し方をするようにしましょう。

犬が不安を感じているときのサイン

あくびをしている犬

犬は表情や姿勢、仕草、行動など様々な形で不安な気持ちを表現します。

1.姿勢を低くする

犬が不安を感じているとき、多くの場合は自分の体を小さく見せるような姿勢を取ります。しっぽが下がって丸まっていたり、耳も頭にくっつけるようにぺたんと下げたりして、頭も体勢も低くする傾向があります。

これは、犬が不安を感じている相手や事象に対して、自分を守ろうとしているためだと考えられます。また、相手に対して「喧嘩する気はないよ」「敵意はない」ということを伝えようとしているとも考えられています。

2.あくびをする

犬が頻繁にあくびをくり返しているとき、眠いのではなく不安やストレスを感じている可能性があります。

犬は強い不安を感じたり緊張したりしていると、「カーミングシグナル」と呼ばれるサインを出して、自分やそばにいる相手の気持ちを落ち着かせようとします。

「カーミングシグナル」は複数あり、あくび以外にも体を掻く、鼻先を舐める、地面のにおいを嗅ぐなど様々な行動がサインと考えられています。

もちろん、不安やストレスの意味を含まない場合もありますが、頻繁にその行動を繰り返すときや叱られているときなどに見せる場合は、不安を感じている可能性があります。

3.自分の足をなめ続ける

犬が伏せた状態で自分の足をなめ続けていたり、しっぽをかじっていたりするときも、不安やストレスを感じていることが考えられます。

長い時間なめ続けて前足が真っ赤になったり、しっぽの毛が抜けて出血したりしてもやめられないほど、この行動に依存してしまうことがあります。

ストレスによる自傷行為とも考えられていて、無理やりやめさせようとしたり怒ったりすると、さらにストレスを感じてしまいます。

この場合は、不安やストレスの原因そのものを解決する必要があるため、時間をかけて対処しなければなりません。

4.震える

強い不安を感じて恐怖すら覚えていると、犬は体を小刻みに震わせることがあります。人間と同じように、意識的に体を震わせているわけではありません。

動物病院に行くことがわかったときや、雷のような大きな音がなっているときなど、苦手なものを目の前にしたときなどに、こうした様子はよく見られます。

5.鳴く、吠える

強い不安を感じたとき体を丸めて震える犬もいれば、パニックを起こして吠えたり鳴いたりする犬もいます。

これから何をされるかわからないときに、相手への警告のために「それ以上近寄るな!」と吠えたり、何が起こるかわからず怖くなって「キャンキャン!」と甲高い声で鳴いたりすることがあります。

不安を感じて吠えているときは、後ずさりしたり重心を後ろに下げたりすることが多いです。攻撃的な意味で吠える場合は、相手に向かっていったり前傾姿勢になったりするため、そうした姿勢の違いから心理が読み取れます。

また、留守番に慣れていない犬がひとりにされたときなどにも不安感から鳴き続けることがあります。

犬が不安を感じているときにすべき行動とNG行為

伏せて下を向く犬

犬が不安を感じている様子を見せたとき、飼い主さんの態度や接し方によってその不安が増長されることもありますし、反対に落ち着きを取り戻すこともあります。

上記のような不安のサインを愛犬が見せたら、まずは飼い主さんが落ち着いて接することが大切です。不安やパニックを起こしている犬に対して、同じように不安そうに接したり、慌てて対応したりすると、犬は余計に不安になってしまいます。

不安そうな飼い主さんを見て「やっぱり今は怖がるべき状況なんだ」と思ってしまうので、愛犬を落ち着かせたければ、まずは飼い主さんが冷静になりましょう。

穏やかトーンで声掛けをしたり優しくなでたりして、犬に怖がる必要はないと伝えます。また、黙って静かにそばに寄り添っているだけでもいいでしょう。

不安そうにしている犬に対して叱ったりイライラした態度を見せたりすると、犬の不安感が増すだけでなく、飼い主さんへの不信感を持つようになることもあるので注意しましょう。

まとめ

伏せている犬

犬は見知らぬものや慣れていないものを苦手に感じる傾向が強く、日々の生活の中で不安感を抱くことが少なくありません。

そうしたとき、いち早く愛犬の不安な気持ちに気がつき、適切な対応をすることは、飼い主さんの大切な役割だと思います。些細な仕草や態度から見える愛犬の気持ちや心理を、しっかりとくみ取ってあげてくださいね。

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